Monthly Archives: 2月 2006

第4回 保護者パート3

 前回のテーマから続きます。
宮崎勤事件の教訓に、子どもたちが狙われて連れ出された場所が自宅周辺で、一人でいるときに声をかけられて連れ去られているという、たいへん重要なキーワードがあります。
 子どもの防犯というと、通学時の連れ去り事件対策が中心になりがちですが、実は、この事例にかぎらず、子どもたちは通学路よりも自宅の近くや周辺で遊んでいるときに犯罪に巻き込まれているケースが少なくありません。

 ではなぜ、通学路での事件が多発しているかのように感じるのかというと、それは事件の特徴がおおきく影響しています。

 登下校中に子どもが連れ去られたりすると、保護者や学校関係者がその行方を捜します。見つからなければ最終的には、行方不明事件として警察に捜索願いを届けでることになり大騒ぎになるわけです。
 そして多くのケースで、行方不明が発覚してから数時間後、遠く離れた山中で放置された子どもが、第三者などに発見されて保護され、事件がおおやけになってしまうというパターンが多いのです。当然、テレビや新聞などの記事やニュースで取り上げられることになり、登下校時の被害が私たちの目にとまりやすくなるわけです。そのようなことから、登下校時の事件が多発しているかのように錯覚してしまうのです。

 それに対して、自宅周辺で被害をうけたケースの大多数は、被害を受けた子どもは、まっすぐに自宅に逃げ帰ってきます。第一発見者が家族になるのです。
 特に、女児や女子が性被害などを受けたケースでは、近隣の住人の風評被害などから子どもを守るために、また、さまざまなマイナスやダメージなどを考えて、被害を届け出ないで泣き寝入りをしてしまうというケースが多いのです。このような事情から、自宅周辺での事件や被害が表にでることはほとんどありません。だから一般の保護者は、家の近くで子どもたちが深刻な被害やダメージを受ける事件や犯罪被害が多発していることに気がつきにくく、警戒心が希薄になり隙や油断が生じやすくなるのです。

 このような実情を知っている専門家からみれば、「いま、子どもは家の近くで遊んでいるから大丈夫だろう」という認識は、とても危ないということになります。保護者の方は、8歳までの子どもはたとえ自宅の周辺であっても、屋外では注意と監視が必要だということを肝に銘じて守ってほしいものです。

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・防犯コンサルタント
・日本防犯診断士協会 常務理事

<中山 天(たかし)>
1948年 熊本県生まれ
1977年 東京出版株式会社 常務取締役就任
1982年 東京出版株式会社 代表取締役就任
1999年 社業のかたわら続けてきた自力防犯・犯罪被害の回避力に 関する研究を実践するために会社を自主閉鎖(2006年5 ~6月には再建の予定)日本防犯診断士協会の設立準備を開始
2003年 特定非営利活動法人 日本防犯診断士協会設立 常務理事就任
総合防犯コンサルタントとして、防犯診断士 (防犯コンサルタント)の指導・育成、著述、各種防犯セミナーの講演 などを主な活動としている。
http://www.bouhanshindan.npo-jp.net

第31回 「多民族化する日本社会の子ども達」

ALOHA! 雨季のハワイですが、雨は降らずに日本の梅雨のようなうっとおしい曇り空が続いています。日本も全国的に温度差の激しい不安定な気候の冬ですね。

日本からまたまたショッキングな事件のニュースが届きました。幼稚園児が、安全の為に幼稚園に車で送られるその車中で、送迎の当番であった同じ幼稚園児の母親から殺害されるとは、、、、一体誰を信頼したら良いのか解らなくなります。可愛い盛りのお子様を亡くされた親御さん達の悔しさは、海より深いことでしょう。亡くなられたお子様達のご冥福を祈ると共に、親御さん達の心の痛みに心よりご同情申し上げます。

長い間単一民族と信じられていた日本社会ですが、約30年前私が欧州留学から帰国して民間ユネスコ活動を始めたとき調べた資料では、日本で外国人登録をしている人達の国籍は韓国・朝鮮と中国の人達が圧倒的多数でした。その人達の多くが、当時は日本名を名乗り日本語を話していたので、良いにつけ悪いにつけ、周囲からは外国人あつかいを受けていなかったようです。私が欧州に留学していた当時、ヨーロッパ諸国は外国人労働者をアラブ諸国やアフリカ諸国から受け入れ始めました。日本も10年ほど遅れて、外国人労働者を受け入れるようになり、とりわけ中南米の日系人には率先して労働ビザを給与いたしました。日本人で国際結婚(英語では異民族間結婚と表現する)をする人も急増し、それまでは日本女性と諸外国国籍男性の結婚が多かったのに、20年ほど前からは日本男性と諸外国国籍女性(特にアジア諸国の国籍)の結婚が多くなりました。当然複合文化の生活環境で生まれ育っている子どもの数は増え、彼ら二世が社会に物申す年頃に成長してゆきます。こういう社会の大きな時代の流れにも関わらず、日本は単一民族の国と思い込んでいる人達もまだまだ多くいるようです。

私がハワイに移民する直前に出版した「集まれ!地球の子ども達」(新評論出版)http://www.shihawaii.com は、日本で自分の子どもを育てた1980年代に垣間見られたいくつかの事例や自分自身の体験を通して、遠からずやってくる日本社会の多民族化をいかにして一人一人が迎えたら良いのか私なりの助言をまとめました。「自他共に、異なることを恐れずに、異質性としっかりと向き合える人」でないと、これからの国際社会には生きてゆけません。その為には、大人自ら子どもにそういう姿勢を示さないと、異質なことを恥じたり、異質なことをねたんだり、異質なことを無視する人に子どもは成長してしまいます。ハワイに来てから私は、皆様にご紹介したい児童書を探しておりますが、「異質な人、異質な文化・生活習慣」をいかに理解し受け入れるかは、移民の国アメリカにおいても重要なテーマとなっています。違いを知るだけではなく、さらに一歩すすめて何故異なるのかを理解する、理解できたらその違いを尊重した上で、その人の言動を理解するといった順で異文化理解が達せられますが、無論その過程においてはコミュニケーションが不可欠です。

日本の多くの地域社会が今では、複数の異なる生活文化を持った人達と共同体を形成しています。と言う事は、外見が異なっていても日本語が良く解り、あなたと友人の車中での日本語会話を聞いている人がいるかも知れません。外見の異なる人が公共乗り物や公共の場所であなたの隣の席に座り、あなたに挨拶するかも知れません。それに、日本語が喋れない人から、いつ何時あなたが助けてもらうことがあるかも知れないのです。

今回の悲惨な事件で逮捕された女性は、6年半前に中国から日本に来て日本男性と結婚し5歳の女の子の母親でした。彼女の犯行にいたる経緯が、目下様々と調査されていますが、いかなる事情があったにせよこの許しがたい事件から、私たちは何を学べば良いのでしょうか? 人が信じられなくなったら、信じられなくなった人本人が精神障害を起こします。子ども達を取り巻く人達に不信感を抱くよりも、その人達とコミュニケーションを良くとるようにして風通しを良くしておかないと、子ども達の生活圏が益々狭められてしまいます。お母様、お父様、大人の不安を子ども達に押し付けないように、どうぞお子さん達と充分にコミュニケーションをして下さい。そして、お子さんを取り巻く大人達とも、これからはより一層コミュニケーションを図って下さいね。
           
ノブコ タカハシ ムーア

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ザトウクジラ
ハワイの冬(雨季)は、ホエール・ウオッチングのシーズンでもあります。
鯨の仲間でも大きくて頭のところにいくつものコブがあるザトウクジラ(英語名はハンプバッグ・ホエールで「猫背の鯨」の意味)が、アラスカの冬を避けてハワイに南下してくるからです。餌の豊富なアラスカ近海で夏を過ごしたザトウクジラは、暖かいハワイの海で交尾、出産、子育てをするのだそうです。
ハワイに来ると雄の鯨が歌を歌うそうですが、これは求愛の為の歌と解釈されています。マウイ島近海に多くの群れが集まりますが、オアフ島ならワイキキの沖合いから続いてサンデービーチの沖合いにもやって来ます。海上に勢い良く飛び上がるザトウクジラを見ようと、望遠鏡をもった観光客が海岸に連なります。
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第14回 害虫・益虫、害鳥・益鳥

 「私、ゴキブリ、大好き!」っていう人、いらっしゃるでしょうか?おそらくどなたもいらっしゃらないことと思います。

 私は、子どものころから大の「虫好き」ですが、あのゴキブリだけは苦手です。夜、電気をつけたとき、ごそごそっと近寄ってくる、ぬめっとした茶色いはね。それが飛んで、こちらへ向かってきたときにはもう、「うわっ」とおののいてしまいます。

 一説によると、地球上のあらゆる生物が死に絶えてもゴキブリだけは生き残る、といわれています。ゴキブリは誰もが認める「害虫」の王様でしょう。

 では鳩はどうでしょう?マンションなどにお住まいの方は、糞害で困ってらっしゃるかもしれません。でも、鳩は「平和の象徴」とよばれることもあります。公園で、お年寄りがえさをやってらっしゃる光景は時にほほえましくも見えます。

 園庭にときおり、すずめがやってきます。ちょんちょんと、かわいらしい姿をみせてくれますが、お百姓さんにとってはせっかく実った稲を荒らす「害鳥」なのでしょうか。

 広辞苑で「害鳥」を見てみましょう。

「農林・水産上有害な鳥類をいうが、どんな鳥でも一年を通じて害鳥であることはない。例えばスズメは秋に穀物を食って害をするが、春夏には、虫を捕らえ、非常に有益である」。

 なんて勝手な定義なんでしょう!いえいえ、広辞苑が、じゃありません、私たち人間が、です。

 ゴキブリも鳩もすずめもほかの動物昆虫たちも「害・益」で考えられるように生まれてきたわけではありません。人間が勝手に決め付けているだけです。

 わたしには、今、人間が、地球上で最もたちのわるい「害動物」だと思えるのですが。

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幼稚園ねっとにご登録いただいている幼稚園コラムです。 各幼稚園のコラムを順次ピックアップして紹介していきます。

かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)

第1回 子どもの教育費っていくらかかるの

はじめまして。あさいわかこです。
身の回りのお金のことを楽しくお伝えしていきます。どうぞ宜しくお願いいたします。

「えーーー!早く知っていれば、良かった・・」「知っていれば、損をしなかったのに・・」「教えて欲しかった・・」というお金・節約・保険・教育のことなどはありませんか?私は、車が盗難にあいフィジー島で発見されたり、貯蓄方法がよく分からずお金が貯められなかったり・・と知らないことで損をしたり、遠回りをしました。

お金のことって学校で教育を受けませんでした。親も教えてくれませんでした。でも、生きるために必要なのです。毎日、接しているのです。億万長者にならなくてもいい、でも今の生活を維持したいと思ってもなかなか人に聞けません・・。

だからこそ、自分が経験したこと、知っている情報を共有できればと思っております。

さてさて、今日の本題です。
4月に幼稚園入学というお子様をお持ちの方も多いと思いますが、教育費はいくらかかるかご存知でしょうか?

文部科学省「子どもの学習費調査」や金融広報中央委員会「暮らしと金融なんでもデーター」によりますと、幼稚園から大学まで全て国公立までなら936万円(学費のみ)。
幼稚園・高校・大学(文系)が私立、小・中学校が公立で1355万円(学費のみ)。
ALL私立の場合は平均2122万円(学費のみ)です。超有名小学校、大学が理系、留学ですと学費だけでもさらに上乗せされます。

東京都教育庁が行っている「保護者が負担する教育費調査」では、
幼稚園私立で、年間約59万円の教育負担費(学費・補助学習費・お稽古含む)。
小学校公立、年間約36万円。小学校私立、年間約152万円。
中学校公立、年間約55万円。中学校私立、年間約141万円。
高等学校公立、年間約51万円。高等学校私立、年間約136万円。
というデーターが出ております。

トータルすると幼稚園から高等学校までで、700万円~1900万円。
食費・被服費など入れるとトータルで、1300万円~3600万円(子ども1人あたり)かかるというデーターもあります!
大きな額ですよね。
親の無償の愛ですね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と!!、終わっていいのでしょうか?

私たちの老後のお金は足りるのでしょうか?
教育は見返りがない投資と考えるべきなのでしょうか?
親がすべて負担するものなのでしょうか?
私立か公立か?
かかる教育費だけで考えていいのでしょうか?
私立のメリットは?
どう貯めたらいいの?

次回からは、その辺を掘り下げて書いていこうと思います。

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あさいわかこ
えっ!!!もっと早く知っていればよかったのにと思うことはありませんか? これからは知ることが、リスクを(だまされない・損をしない)回避することにもなってきます。 身近な暮らしのお金のことを知り、もっとお得に・損をせず暮らしませんか? 「教育資金」、「暮らしに役立つお金のこと(ライフプラン、節約、保険、投資など)」、 「アメリカ・オーストラリアなどの子どもの金の教育(=金融教育)」、「こどもの金銭教育」を楽しくお伝えしていきます。 「どんな時代にも負けない子どもを育てる」をモットーに育児中のキッズマネーエデュケーションアドバイザーです。

第30回 「ハワイにおける子どもの遊び場」

ALOHA! 日本ではまだまだ寒い日が続く季節ですが、今年のハワイの雨季は例年よりも雨が少ないようです。余りにも降雨量が少ないと、山火事や飲み水が心配になってきます。海に囲まれていても、海水では飲めませんからね。もっとも最近では、ハワイ近海の海底奥深くから採水される深層水とやら言うのが、ミネラルの高い飲料水として日本に輸出されているようですが、、、、、。

ホノルル市内に、幼稚園から高等学校までの私立学校で有名なプナホ学校がありますが、毎年2月上旬に行なわれるプナホ・カーニバルは、雨が降ることでも有名です。雨が少なくて山火事の多かった年に、プナホの学校にカーニバル用のテントを張ったら、雨が降ったとか。今年は幸か不幸か、プナホ・カーニバルでも雨が降りませんでした。勿論幸いであったのはカーニバルを楽しみにしていた子ども達、不幸であったのは雨を期待していた大人達です。

さて、このカーニバルですが、リオのカーニバルのような華やかで盛大なパレードを連想されるといけないので説明をいたしましょうね。当地では‘お祭り’といったニュアンスで、使われます。ハワイ語のケイキ(KEIKI-子どもの意味)とカーニバルを一緒にしたケイキ・カーニバルの言葉もあります。プナホのカーニバルは、移動遊園地です。プナホ学校の敷地に、観覧車、メリーゴーランドやジェット・コースター等の色々な乗り物の他に、子ども向けの景品が当たる様々なゲーム・コーナーが設置され金曜日の夜から日曜日まで幼稚園児から大人まで楽しみます。オアフ島で育った子どもは、きっと誰しも一度はプナホ・カーニバルに行っているはずです。というのも、ハワイには常設の遊園地は一つもありません。プナホのみならず、他の季節に他の学校でも移動遊園地が設置されますが、残念なことは遊園地を設置するだけの敷地が年々少なくなっていることです。

海に囲まれた土地柄、この島には水族館や水をテーマにしたテーマ・パークのハワイアン・ウォーターズ・アドベンチャー・パークがありますし、以前ここでもご紹介したシーライフ・パークやポリネシアン・カルチャーセンターもありますが、どちらかと言うと地元の子ども達向けというよりも観光客向けの値段設定が多いです。ハワイの子ども達は、ビーチや庭のプール(不通の家でもプールがある家は多いですし、コンドミニアムには必ずプールがあります。)や公園で遊びます。週末ならビーチパークで家族と過ごしたり、共稼ぎ家庭の子なら平日は放課後の補修活動に参加する子どもも多いです。そしてコンピューター・ゲームやテレビ・映画のアニメに夢中になる子が増えているのは、世界的傾向のようです。

習い事も色々とバラエティーに富んでおり、日系人・日本人のこなら塾のようなクラスもありますし、日本語補修クラスもあります。又、空手、柔道、剣道もあれば、フラダンスやクラッシック・バレーのクラスもあり、様々な楽器の演奏を習うクラス、絵画やクラフトと、多民族社会だけあって子ども向けクラスも種類が豊富です。しかし、住宅地とショッピングセンターが明瞭に分かれているハワイでは、何処に子どもを通わせるにせよ送迎の必要があり、大人の時間のやりくりも大変です。

生活に追われている大人は別としても、広い海と豊かな緑そして気候に恵まれた環境で育つと、やはり‘のほほ~ん’とした性格に子どもが育つのはいたし方ないのでしょうね。英語が第一言語ではない子どもが大勢いる点を考慮にいれても、ハワイの子どもの学校における学業のレベルは、全米でもかなり低いです。学校の成績だけの尺度ではなくとも、やはり人間は引き締めることも必要なようで、気候でも、生活環境でも、躾でも、適当に引き締めないとしっかりした人間にはならないようです。世界のどの地においても、子育てにはそれなりの苦労はつきもののようですね。ですから、苦労を苦労としないように、皆様も子育てから大いなる楽しみを頂戴して下さいね。
ノブコ タカハシ ムーア

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ハワイアン・ウォーターズ・アドベンチャー・パーク
様々な趣向で水と戯れることが出来るテーマ・パークです。ハワイに来られたら是非一度はお子様とお訪ね下さい。一日たっぷりと遊べます。詳細は日本語のサイトをご覧下さい。
http://hawaiianwaters.com/jp/
日本のテーマ・パークに比べたら安上がりかと思いますが、いかがでしょうか?
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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア> 関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。
School House International のホームページはこちら>>

お母さんになる者

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『世界にはさぞかし優れた教育がいっぱいあるんだろうな?』
『世界中のお母さんは、先生は、実際にどうやって子ども達と接しているのだろう?』
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かつてインターナショナルキンダーガーデンと児童英語教室で、毎日英語で子ども達と接していた、どこにでもいる先生のひとりの「MEGU」が、このように「世界の教育」と「おとな・子ども関係」に興味を持つようになった背景には、大きく2つの要因があげられます。

まず1つは、『私はちゃんとしたお母さんになれるのだろうか?』といった一抹の不安でした。ちょうどその頃世間では、若いお母さんの幼児虐待ニュースや学校の先生の質の問題が盛んに取り上げられいました。また一方で、教育改革と少子化の影響から、子ども達の英語教育に火がつき、国内の幼児・小学校受験やインターナショナルスクールへの問合せが増加し始める矢先でした。特に義務教育の範囲でない幼児教育や習い事は多種多様化し、子ども達にとっての『最良の選択』とは何かを判断するには、あまりにも責任が重過ぎると感じていたのです。

そのような中、毎日の生活では子ども達に英語を教える仕事をし、またシュタイナーやモンテッソリーなどの世界的に代表的な幼児教育手法を実践で応用する立場にいたわけですから、はっきり言って混乱しました。どうしてか?それは自分の中で明確な答えがないまま現場で指導する立場にいたからだと思います。たとえば、どうして子ども期から英語教育が大切なのか?また、どうしてシュタイナーやモンテッソリー的アプローチが子ども達にとって重要なのか?といった根本的理由が不明確だったのです。現場ではどちらかというと、どうやってしたら良いか?-HOW-に気を取られがちになり、どうしてそれをするのか?-WHY-を考えることを忘れがちになります。これが2つめの要因となり、世界で評価される教育理論について理解を深めたいと強く思うようになりました。

そして、単身英国ロンドン大学院教育研究所の幼児初等教育学科「Childhood Studies」で勉強をし直すことになりました。それはひとりの「先生」として、「お母さんになる者」として、「おとな」として、「子ども達とどのように接していけば良いのか」また「そのアプローチ<理論>はどうして大切か」を見つけるためでした。

今回こちらのコラムでは、その「答え」を探しにみなさんとご一緒したいと思います。また「MEGU」はどこにでもいる普通のお姉さんです。教授でもなければ、研究者でもありません。もしかしたら、こちらのコラムに書かせていただくほどの器の持ち主ではないかもしれません。ただひとつ言えるのは、先生やお母さんに近い視点の持ち主のMEGUだから参考になる部分があるかもしれないということです。もしよろしかったら、どうぞ最後までお付き合いくださいね。このコラムを通して、皆さまとご一緒に、また新たな気づきと発見があれば、大変嬉しく思います。

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増田恵美<ますだめぐみ>
元インターナショナルキンダーガーデン兼児童英語教師の「MEGU」は子ども達と毎日接する実践現場で大きな矛盾点にぶち当たった。それはひとりの「教師」として、「将来の母」として、「おとな」として、社会構造が急激に変化する中「子ども達とどのように接していけば良いのか」=「おとなの役割」だった。その後「MEGU」は単身英国ロンドン大学院教育研究所の幼児初等教育学科「Childhood Studies」で勉強をしなおすことに。そしてもう二度と迷うことはない確固たる「答え」を見つけ帰国する。こちらのコラムではその「答え」をイタリア「レッジョ・エミリア教育」のアプローチの中に見い出し様々な角度からご紹介する。現在は英国教育コンサルタントの傍ら、2005年11月から始まった「レッジョエミリアJAPAN REGGIO STUDY GROUP」の第2回目開催に向け、今回の研修で出会った有志と共に教育活動中。日本レッジョエミリア専門家教育共同ブログはこちら
http://plaza.rakuten.co.jp/japanreggio/

第21回 「待つ」ことを忘れていませんか?~あなたと子どもの成長のために~

 インターネットや携帯電話の普及とともに、世の中のスピードがどんどん速くなっています。時間に追われて生活していると、子どもにもつい「早く、早く」とせきたててしまったり、自分でしようとしているのに思わずやってあげてしまったり、といった経験は皆さんお持ちのことでしょう。「待つ」というのは案外むずかしいものです。

 「待つ」ことが、子どもに大きな成長をもたらした、と感じられた出来事が最近2つありました。

 2歳になったばかりのAちゃんは、なかなか負けん気が強く「自分で」と言ったが最後、お母さんが手を出すと泣いて怒る元気な子でした。お母さんも辛抱強くAちゃんに付き合っているうちに、半年経った今では、洋服の脱ぎ着も上着のボタンの止め外しもきちんと自分でできる頼もしい子に育ちました。お母さんの「待つ」姿勢が、Aちゃんの成長と自信を育んだのでしょう。
 また、Mちゃんはご家族の愛情を一身に受けて育った一人っ子。身支度や片付けを一人でこなせるしっかりした女の子です。目新しい教材を出すと、一番にしたいのですが、この間はお友達が先になりました。「私がする」と、横から取りそうになるのを「お友達が終わるまで待ちましょう」と制したところ、「や~だ~」となおも取りたそうな素振りのMちゃん。
 「他のことをして待っていてもいいし、隣で見て待っていてもいいのよ」と提案すると、「お隣で見てる」とがまん強く最後まで待つことができたのです。
 おうちではいつもマイペースで過ごせる環境なので、順番を待つとか人に譲るという経験がないのも無理はありません。Mちゃんにとっては、「待つ」ことが、自分の気持ちをコントロールするよい機会になったことでしょう。

 自分に、そして相手に信頼をおくことが、「待つ」ということかもしれません。
お子さんといっしょの大切な時間をどうぞ愛しんで過ごされますように。

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新宿区河田町にあるWASEDA Frontier Kids Learning Centerの園長、橋本 恵理が、自らの子育て経験を活かし、モンテッソーリ教育の内容を身近な例を挙げながら紹介。「個性と自立心を養う」教育法であることをお伝えしていきます。

<橋本 恵理 (はしもと えり)> 早稲田大学理工学部卒業。大手保育事業会社にて認可保育園や駅型保育所などの立ち 上げ経験を持つ。2003年、幼児教育におけるベンチャー企業である㈱フューチャーフ ロンティアーズ取締役(COO)に就任。現在、新宿区河田町にモンテッソーリメソッ ドをベースに日本人を対象としたインターナショナルスクール WASEDA Frontier  Kids Learning Centerの園長として、また2児の母としても活躍中。