Monthly Archives: 3月 2005

第20回 「人への思いやり」

ALOHA!みなさまお元気ですか? 
3月になると、日本ではもうすぐ春ですね。春一番が吹き、春の花々のたよりが南のほうから北上してきますね。そして、桜前線も活発になってくる季節で、さぞ皆様の気分を晴れやかにしれくれることでしょう。皆様がたの中には、お子さんがもうすぐ幼稚園に入園なさる方、又卒園なさる方もいらしゃることでしょう。

こちらハワイでは、それぞれの学校が採用するカレンダーによって8月か9月が新学期となります。
5歳前まではプレスクールに通っても、5歳になると公立小学校に付属している幼稚園に一年間通います。
小学校一年生になる前に集団生活に慣らせる為でもあるのでしょうが、若い親御さんは共稼ぎが多いので大いに助かります。

日本では子供の出産率が低下しているので、一人っ子のご家庭も多いですね。
アメリカでの同じ数字を私はもっていないので正確な比較は出来ませんが、アメリカには様々な形態の親子関係があるので、日本より親子関係も個人主義が強くなると思います。
例えば親の離婚によって母子家庭・父子家庭(これは日本でも増えているようです。)もあれば、親同士の子ずれ再婚でいきなり兄弟・姉妹が増えたり、こちらでは養子制度も盛んですから年齢のひらいた兄弟・姉妹がいたり、子供を育てる資格を認められない親の子には代理親がいたりします。

母方のおじいさん・おばあさん、父方のおじいさん・おばあさん、そして両親に囲まれて一人っ子でも真綿に包まれたような環境で育つ日本の子どもは、こちらの特殊な家庭環境の中で育つ子どもにしてみれば天国のような家庭環境かも知れません。
ハワイには大家族主義の民族も多いので、一般的にはポリネシア系,アジア(特にフィリピン,ベトナム、韓国,中国)系では、親戚がお互いに子どもを面倒見ることもあります。
日系人に関しては、ここに2代、3代と住んでいる人達で家族が多い人はやはり大家族主義になりますが、移民して来たばかりの日本人は親戚もいないので当然同じような環境の人達と交流が広がります。
私はハワイでは、この最後の仲間に属しています。

どのような家庭環境においても、子どもには人との関わり方のルールを教えなくてはなりませんよね。
孤島に一人だけで住む人生ならともかく、血のつながりがあろうとなかろうと人と関わらずに生きる人生は不可能だからです。
人間は感情の動物である以上、お互いの感情がスムーズに交換出来き、お互いの感情が満足で膨らむような表現が出来るようにした方が良いとは思いませんか?

真綿で包まれている環境にいると、このような感情の相互交換に必要なルールをつい忘れがちです。
つまり、‘やってもらって当たり前’との考え方がはびこってしまうからです。
どこの国でも、どの民族でも、年寄りにとって孫は可愛いものです。自分の子どもに注ぎきれなかった愛情をゆとりをもって注げれるのは、やはり仕事の一線を退いてからになってしまいます。
私も小学生の時は、寝起きを祖父母と共にしていました。
昔の年寄りに比べて、今のシルバー・エイジは、時間のゆとり経済的ゆとりがあるのではないでしょうか。ましてや、愛情を注ぐ対象の孫の数は圧倒的に少ない訳ですから、母方・父方の両方からそれぞれ4本の手が出されることになります。ここで祖父母からの援助をどのように親が受け取るかで、お孫さんのおじいさん・おばあさんへの態度も変わってきます。

親子の間でも礼儀作法はきちんと示すこと。他の家族の愚痴を本人がいないところでしないこと。年長者をいつも敬う言葉・態度を示すこと。家族の中に色々な人(異性,年齢差、考え方や性格)がいることを認識させること。そして、その上で、人への思いやりを示すこと。家族関係の中で思いやりを‘わずらわしい気つかい’としてではなく、愛情表現の一つとして学んだ子どもは、大人になっても親への思いやりを忘れませんし、社会に出ても暖かい心の持ち主となります。

子とも達は、親が自分の親にどのように接するかをしっかり見ていますからね。そして自分が歳をとた時、自分が親にしたような接し方を我が子が自分にしてくれるようです。家族の間での思いやりを、英語ではLOVEと呼びますし、ハワイ語ではALOHAとも呼ばれることがあります。勿論家族間だけではなく他人への思いやりも、時と場合によってはLOVEと呼ばれます。

さあ今日も、ご家族の間で思いやりをいっぱい表現して上げて下さい。
お子さんにとってそれこそ家庭の温かさになるはずです。

ノブコ タカハシ ムーア
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ハナウマ湾
私の住む近くに、火山のカルデラが海の波に侵食されて湾になってしまった、ハナウマ湾があります。この湾には珊瑚礁が生殖し熱帯の美しい魚が泳ぎ、かつてはハワイ王朝しか入れない神聖な場所でした。エルビス・プレスリーの映画「ブルー・ハワイ」で紹介されて以来、観光の名所となっています。ハワイに来たばかりの頃私は、珊瑚礁の間を美しい魚と泳げるこの湾に幼い我が子達と通っいました。さらに詳しい情報は次のウエブサイトでどうぞご覧下さい。
http://www.hanauma1.com/
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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア>
関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。 School House International のホームページはこちら>>

第3回 ごっこ遊びの中で育まれるもの~その3~

前回は、「物」に対する「想像力」のお話をしました。
今回は、「人」に対する「想像力」=「思いやりの心」のお話です。

「ごっこ遊び」では、皆、自分以外の誰かにならなければなりません。その時、子どもの「人に対する想像力」がフル回転するのです。

お母さん役になった時、「ごはん、残さないでたべるんですよ。」と言います。
普段、自分が言われているセリフですが、自分がお母さんになって、お料理を作って、子どもたちに食べさせる時は、自然とお母さんの心になって「一生懸命作ったごはん、ちゃんと食べて欲しいな」と思って言うのです。
また、ヒーロー役・悪者役になって戦っている男の子たちだって、遊ぶたび、両方の役をやってみるからこそ、「やられっぱなしは、悔しいな」とか「本気でやったら、痛すぎるな」など、相手役の気持ちや立場を想像し、力の加減もできるようになっていきます。

「ごっこ遊び」の中で、いろいろな役になりきって、体験することで、子どもは少しずつ、相手の立場に立って「自分だったら、こう思うだろうな」と相手の気持ちを考えられるようになっていきます。

自分以外の人になる。
その為の「想像力」とは、すなわち、「自分以外の人の心に近づく」=「思いやりの心」なのです。

大人でも、立場の違う相手に真の「思いやり」を示すのは、簡単なことではありません。
でも、素直な子どもの心のうちに、いろいろな役になりきれる「ごっこ遊び」をたくさん経験し、広い思いやりの心が育まれるといいなと思うのです。

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元保育士の「ゆっこせんせい」が12年の保育経験を活かして、子供たちとの遊びの中で気づいたこと、発見したことなどを中心にお届けしていきたいと思います。

<さとうゆきこ>
筑波大学心理学専攻、中退。92年、私立保育園就職。勤務しながら、保育士資格取得。0歳~5歳の各歳児の保育に携わる。04年、退職。現在は、HP「ゆっこせんせいのおもちゃ箱」にて、オリジナル手作り布おもちゃを発表し、布おもちゃの素晴らしさを伝えるべく、活動中。7歳と9歳の男の子の母でもある。
HP「ゆっこせんせいのおもちゃ箱」:http://yukkotoy.com/

第4回 物は考え様、ですね。

 今日、境内を掃除していると、頭に鳥のフンが落ちてきました。
一瞬ギョッとしましたが、「ウンがついたかな」とちょっと嬉しくも思いました。

 松下幸之助さんが、ある時、「成功の要因は?」と聞かれてこう答えられたそうです。

「成功の理由には三つある。ひとつ目は、父の商売がダメになり、私はどん底の貧乏を味わったからだ。二つ目には、私は小学校中退で働き、学歴がなかったからだ。三つ目に、私は体が弱かったからだ。これが、私がここまで会社を創業発展させることができた理由だ」

 上記の三つは、普通ならばどれも失敗の要因に挙げるものばかりです。
「私にも、もっと資産があったらなぁ」、「もっといい大学を出てれば出世できたのに」とか、「病気がちでなかったらもっと働けるのに」、よく聞く話です。

 ところがそれを松下さんは成功の要因だといわれる。
 理由を聞くと、
「どん底の貧乏だったから、お金のありがたみが痛いほどわかったし、一所懸命働く事ができた。もし貧乏でなかったら、中途半端にしか働かなかっただろう。また学歴がなかったから、どんな人のことばも先生のことばに聞こえた。もし、大学まで出ていたなら、人のことばに謙虚に耳を貸さなかっただろう。体が弱かったから、仕事を人に任せるほかなかった。もし、健康だったら何でも自分が、と思っていただろう。幸いなことに天は自分に貧乏、無学歴、病弱な体を与えてくれた」
 
 私たちはなかなかここまで達観できないかもしれません。しかし、やはり物は考え様。砂漠で水筒に水が半分。「もう半分しかない。ダメだ」か、「まだ半分ある、さあ歩こう」か、です。

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幼稚園ねっとにご登録いただいている幼稚園コラムです。 各幼稚園のコラムを順次ピックアップして紹介していきます。

かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)