お母さんになる者

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『世界にはさぞかし優れた教育がいっぱいあるんだろうな?』
『世界中のお母さんは、先生は、実際にどうやって子ども達と接しているのだろう?』
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かつてインターナショナルキンダーガーデンと児童英語教室で、毎日英語で子ども達と接していた、どこにでもいる先生のひとりの「MEGU」が、このように「世界の教育」と「おとな・子ども関係」に興味を持つようになった背景には、大きく2つの要因があげられます。

まず1つは、『私はちゃんとしたお母さんになれるのだろうか?』といった一抹の不安でした。ちょうどその頃世間では、若いお母さんの幼児虐待ニュースや学校の先生の質の問題が盛んに取り上げられいました。また一方で、教育改革と少子化の影響から、子ども達の英語教育に火がつき、国内の幼児・小学校受験やインターナショナルスクールへの問合せが増加し始める矢先でした。特に義務教育の範囲でない幼児教育や習い事は多種多様化し、子ども達にとっての『最良の選択』とは何かを判断するには、あまりにも責任が重過ぎると感じていたのです。

そのような中、毎日の生活では子ども達に英語を教える仕事をし、またシュタイナーやモンテッソリーなどの世界的に代表的な幼児教育手法を実践で応用する立場にいたわけですから、はっきり言って混乱しました。どうしてか?それは自分の中で明確な答えがないまま現場で指導する立場にいたからだと思います。たとえば、どうして子ども期から英語教育が大切なのか?また、どうしてシュタイナーやモンテッソリー的アプローチが子ども達にとって重要なのか?といった根本的理由が不明確だったのです。現場ではどちらかというと、どうやってしたら良いか?-HOW-に気を取られがちになり、どうしてそれをするのか?-WHY-を考えることを忘れがちになります。これが2つめの要因となり、世界で評価される教育理論について理解を深めたいと強く思うようになりました。

そして、単身英国ロンドン大学院教育研究所の幼児初等教育学科「Childhood Studies」で勉強をし直すことになりました。それはひとりの「先生」として、「お母さんになる者」として、「おとな」として、「子ども達とどのように接していけば良いのか」また「そのアプローチ<理論>はどうして大切か」を見つけるためでした。

今回こちらのコラムでは、その「答え」を探しにみなさんとご一緒したいと思います。また「MEGU」はどこにでもいる普通のお姉さんです。教授でもなければ、研究者でもありません。もしかしたら、こちらのコラムに書かせていただくほどの器の持ち主ではないかもしれません。ただひとつ言えるのは、先生やお母さんに近い視点の持ち主のMEGUだから参考になる部分があるかもしれないということです。もしよろしかったら、どうぞ最後までお付き合いくださいね。このコラムを通して、皆さまとご一緒に、また新たな気づきと発見があれば、大変嬉しく思います。

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増田恵美<ますだめぐみ>
元インターナショナルキンダーガーデン兼児童英語教師の「MEGU」は子ども達と毎日接する実践現場で大きな矛盾点にぶち当たった。それはひとりの「教師」として、「将来の母」として、「おとな」として、社会構造が急激に変化する中「子ども達とどのように接していけば良いのか」=「おとなの役割」だった。その後「MEGU」は単身英国ロンドン大学院教育研究所の幼児初等教育学科「Childhood Studies」で勉強をしなおすことに。そしてもう二度と迷うことはない確固たる「答え」を見つけ帰国する。こちらのコラムではその「答え」をイタリア「レッジョ・エミリア教育」のアプローチの中に見い出し様々な角度からご紹介する。現在は英国教育コンサルタントの傍ら、2005年11月から始まった「レッジョエミリアJAPAN REGGIO STUDY GROUP」の第2回目開催に向け、今回の研修で出会った有志と共に教育活動中。日本レッジョエミリア専門家教育共同ブログはこちら
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