Monthly Archives: 12月 2005

第12回 サムシング・グレート

村上和雄さんという方をご存知でしょうか?

最先端の遺伝子研究で有名な方で、「生命(いのち)の暗号」、「笑う!遺伝子」などの著書があります。

特に最近、あの吉本興業と協力して、「笑いが病を癒す」ということを、遺伝子レベルで科学的に解明していこう、と研究をされています。「笑う!遺伝子」にはそのあたりのことがわかりやすく書かれていますので、興味のある方は、是非お読みください。

その村上先生がおっしゃるのですが、とにかく遺伝子を研究していけば行くほど、「誰かが意図的に書かなければこんなものはできない」と思わざるを得ない。それを書いた神様・仏様と呼んでもいい「サムシング・グレート(偉大なる何か)」の存在を認めざるを得ない、と断言されています。

 私も、神社の宮司をも務め、人智を超えた神様の存在を感じています。そして、何度かこのコラムでも書いてきたのですが、人間があたかも自然を征服し、操っているかのような思い上がりを常々感じざるを得ません。

科学や文明は、自然を征服したり破壊したりするためにあるのではなく、自然の偉大な力を知るためにあるのだ、私はそう考えているのです。

 被害にあわれた方々には恐縮なのですが、ひとたび地震や台風などの天災が起きると人間の力など本当にたかが知れています。これを「人智の賢しら」というのでしょう。

 大自然に対して謙虚で感謝の気持ちをもって幸せに暮らす。文明の進んだ先進国、大都市には見られないその姿を、かえって時折テレビなどで目にする未開な民族などと呼ばれる人々の生活の中に感じるのは、私だけでしょうか?

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幼稚園ねっとにご登録いただいている幼稚園コラムです。 各幼稚園のコラムを順次ピックアップして紹介していきます。

かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)

第1回 防犯の基本

防犯診断士や防犯リーダーを指導・養成している日本防犯診断士協会常務理事で防犯コンサルタントの中山 天(たかし)です。

 子どもたちが襲われて、むざんな被害をうける事件が続発しています。そして、もっと深刻なことは、このような悲しい、悔しい事件がこれからも続くということです。
 その理由などを述べると、専門的な難しい解説になってしまいます。ここでは、子どもをお持ちのお母さまがたが「子どもをどうすれば守れるのか」ということに役立つようなお話をしてみたいとおもいます。
 どのような学習にも基本や定義があるように、防犯にも基本があります。そして最も大事なのがこの基本です。今回はその基本をわかりやすくお話します。

 近所に、病院に通院する母子がいました。男の子は小学校の低学年です。母子はそれぞれの自転車で通院していました。この母親は、信号が「青」になると、まわりにいる人びとが驚くほどの大きな声で「GO」と叫んで交差点を渡ります。この号令を聞いた男の子も、母親にならって「GO」と復唱しながら一目散に交差点を渡るのです。そして、信号が赤だと「STOP」といって止まります。その大きな声とメリハリのある行動で、近所では「元気のいい母子」ということで、とても有名でした。

 ある日のことです。交差点で信号が「青」に変わりました。自転車にのった男の子は、いつものように「GO」と大きな声をだして交差点をわたりはじめました。そこへ、信号無視の大型トラックが突っ込んできたのです。
 男の子は即死でした。トラックの運転手のわきみ運転が原因でした。
 信号が「青」ならわたって、「黄」なら注意、「赤」なら止まれぐらいのことはだれでも知っているルール(法律)です。では、なぜ、この男の子はルールを守っていたのに、尊い命を奪われることになったのでしょうか。
 運転手が悪い、そのとおりです。運転手が悪いに決まっています。それでは、もし、あなたやあなたの家族が被害者だとしたら、相手が悪いのだからしょうがないとあきらめますか?それで納得できますか?信号が「青」でも、車は必ず止まるとは限りません。わき見運転やいねむり運転、飲酒運転やよっぱらい運転、スピードのだしすぎや自動車の欠陥など、状況しだいで信号が「青」でもけっして安全ではないはずです。
 信号が「青」なら安全だと信じて交差点で命をなくした男の子に、自分は何も悪いことしていない、正しいことをしている。それでどうして被害を受けなければならないのかと自問自答する、多くの犯罪被害者やその家族のかたがの無念さ、悔しさがだぶってみえます。

 実は、自分や家族の生命や身体、財産を守るための防犯の基本というのは、「ルール」や「法律」を知ることではありません。
信号が青であっても、交差点に侵入してくる「車」に「危ない!」と感じれば、わたってはいけないのと同じように、自分が危ない、怖い、おかしい、変だ、いやだと感じたら、その場から離れる、遠ざかる、近づかないという行動ができなければならないのです。しかし、ほとんどの子どもは、何が危ないのか、なぜ危ないのか、どう危ないのかという、危険を察知するための知識がまったく備わっていないません。だから、簡単に犯罪に巻き込まれてしまうことになります。
 子どもたちが、とても簡単に犯罪に巻き込まれてしまのは、このような基本的な防犯の知識、何が危ないのか、なぜ危ないのか、どう危ないのかということをまったく知らないからです。知らなければ避けようがありません。さらに、抵抗力(体力)もありません。被害を避ける技術も知識も体力もないのです。だから、これからも子どもたちが犯罪に巻き込まれてしまうケースが、もっと増えることになると冒頭に申し上げたのです。

 もうひとつ問題なのは、子どもを保護し、指導する責任のある保護者や学校関係者の多くが防犯の基本的な知識すら備えていないことです。知らないものを教えることなどできるはずがありません。さらにくわえれば、防犯の指導方法すらわかっていない保護者や関係者が少なくありません。自分の子どもを守りたければ、基本的な防犯の知識と指導の要点ぐらいは学習することです。なぜなら、子どもの防犯の基本とは
1、保護者や関係者が、犯罪被害回避に役立つ知識を身につける。
2、小2までの子どもは身辺の保護が不可欠である。
3、小3までに、子どもたちの身につくように、被害回避に役立つ行動や習慣、生活ができるように、効果のある指導を行なう」ことだからです。

 現代社会は、子どもたちを(特に女児、女子を)狙う大人たち(その多くは男)が少なからず存在しています。しかも、現在の日本は、このような子どもたちを狙う犯罪者に対して、有効な抑止力がなにひとつ整備されていません。逆に、犯罪者をかばうような、援護するような風潮さえあるのです。
 そのような危ない社会の中で、子どもを守るために役立つことを何もしない、していないというのは無責任としかいいようがありません。
 ちょっと厳しい話になってしまってすみません。でも、この文をお読みのかたは違います。なぜなら、何とかしたいという気持ちをもっていらっしゃるからです。
そのような、あなたのために 次回は、子ども犯罪被害者にしないためには、保護者や関係者は何を学べばいいのか、どのように教えればいいのかということについてお話しをしてみたいと思います。
 今回はここまでにしておきます。

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・防犯コンサルタント
・日本防犯診断士協会 常務理事

<中山 天(たかし)>
1948年 熊本県生まれ
1977年 東京出版株式会社 常務取締役就任
1982年 東京出版株式会社 代表取締役就任
1999年 社業のかたわら続けてきた自力防犯・犯罪被害の回避力に 関する研究を実践するために会社を自主閉鎖(2006年5 ~6月には再建の予定)日本防犯診断士協会の設立準備を開始
2003年 特定非営利活動法人 日本防犯診断士協会設立 常務理事就任
総合防犯コンサルタントとして、防犯診断士 (防犯コンサルタント)の指導・育成、著述、各種防犯セミナーの講演 などを主な活動としている。
http://www.bouhanshindan.npo-jp.net

第28回 「子どもにとって安全な社会」

ALOHA! もう早くも師走、一年のたつのが早いですね。日本でもハワイと同様に、クリスマス商戦、年末商戦が盛り上がる頃ですね。ホノルルのダウンタウンにもクリスマス・イルミネーションが灯り、例年通り大きなミスター・サンタとミセス・サンタが市庁舎前で裸足になって腰掛けました。ブーツを脱いだ足を水に浸けて、街を行き交う人たちにシャカサイン(ハワイの指で現すサイン)をしながら挨拶をしています。12月11日のホノルル国際マラソンが終わると、ホノルルの街はいっきに年の瀬へと加速します。

日本では幼女の悲しい事件が続いており、小さなお子様がいらっしゃるご家族は他人事ではありませんね。亡くなられたお子さん達になんとお悔やみしてよいやら、、、、、、、、、心よりご冥福を祈ります。ご家族の深い悲しみ・悔しさは言葉に現せきれないことでしょう。子育ては大変でも楽しいはずなのに、これでは警戒心と不安ばかりが膨らみかねません。子ども達の輝く瞳と明るい笑い声は、誰にも希望を与えてくれるはずなのに、このような犯行をする人には人生の希望がなさ過ぎたのでしょうか。

実は私自身、7歳くらいの頃に見知らぬ若い男性から声をかけられたことがあります。家の近くの通りで「総合グランド、何処だか知っている?」と私に聞いてきました。「うん。この道をまっすぐ行って、坂を下りたところ。」と答えたら、
「どの坂だか一緒に行ってくれない。」と言われその人と一緒に歩きました。
もう50年程も前ですが、その川沿いの桜土手の通りにはぽつりほつりと人通りはありました。見知らぬ人と一緒にいる一抹の不安はありましたが、この人を迷子にさせては悪いとの気持ちが交差して、彼から何を言われても私は言葉なくもくもくと歩きました。5分ほど歩いて坂に来ると、「この坂を下りたところ。」と私は指をさしました。すると、相手は語調を強めて、「もうすこし、先まで行ってくれない。」と言いました。私は、緊張感と不安感が高まりましたが、そろそろと坂を下りて行きました。年上の相手からの威圧感をずっしと感じました。
そして、総合グランドの入り口が見えるところまで来ると、又指をさして「あそこが入り口」と伝えると、「もうちょっと先まで行って。」とさらに語調を強めて彼は言いました。その辺りは、坂の上の桜土手の通りより、人気がありません。今日のような立派な設備もない殺風景な総合グランドには誰もいなくて、端のほうにポツリとトイレがあるだけです。とっさに殺気を感じた私は、私の腕を掴もうとした彼の手を振り切って、一目散で坂を駆け上がり、後ろも見ずに家まで走り帰りました。人に親切にすることがこんなにも恐怖と勇気がいることだとは知らずにいた当時の私は、ショックと悔しさと恥じで家族にも誰にもその出来事をすぐには言えませんでした。

つい最近、こちらのテレビでアメリカ本土での実話を報じていました。11歳の少女が自転車で通りを走っていたら車がそばに近ずき、自転車から落ちた彼女を車に引き入れようとしたそうです。彼女は、車に乗せられたら二度と家族には会えないと思い必死で抵抗して、その場を逃れ車は走り去りました。その付近では、11歳のほかの少女が他殺されたばかりでした。勇気ある彼女はすぐに携帯電話で父親に知らせ、父親も犯人捜査の行動をすぐにとりました。
 
いつの時代にも、何処の国にも、情緒面で非健康的な環境におかれている人はいるものです。その人たちが自分の欲望の対象に、何も知らない幼児や未成年を選ぶことは、大変悲しいことですが事実です。対策としては、親子でこのような事件についても話し合っておき、非常時の場合にどうするかを子どもと一緒に考える必要があるのでしょう。その一方、地域社会が一体となって子ども達の安全を守る積極的な取り組みが必要です。私が幼かった頃は、隣組や地域の子供会があって近所・地域の人たちの社交や助け合いの場がありましたが、見知らぬ人が急速に増えた今日の地域社会では新しい取り組みが必要です。私が30年も前に東ドイツに行った時、老人ホームの隣に幼稚園があり高齢者と幼児達が楽しそうに行き来しているのを見てすっかり感心させられました。お互いに必要な人たち同士ですから、ごく自然に多くの実りがあります。日本でも地域の高齢者でお元気な方が、共働きの両親のお子さん達をボランティアで学校の送迎を手伝うとか。
きっと地域に素敵な人間関係が広がってゆくと思います。

この一年間お付き合いをいただき、ありがとうございました。
2006年の新しい年が、地球には平安を、皆様にはご多幸を運んできますように! そして、子ども達の瞳の輝きと笑い声が耐えない一年となりますように!
ノブコ タカハシ ムーア

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12月のハワイ
日本語のイベント案内はつぎをご覧下さい。
ホノルル市庁舎前に座るミスター・サンタとミセス・サンタの写真もありました。
http://www.gohawaii.jp/calendar/cal_12.html
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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア>
関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。 School House International