第17回 「英会話」について

皆様、もうすっかり秋色ですが、お元気でいらっしゃいますか?

地域差はもちろんあるでしょうが、もうすっかり秋の空ですね。
1ヶ月に1度、こうして皆様にお便りをさせて頂いているわけですが、月日の経つ早さにいつものことながら驚いております。

ところで、今年の秋の流行色は、チョコ茶とグレーとか・・・・。
いつもいつもそんな流行に合わせてはいられませんが、ちょっとは気になりますよね。
そんな時、少しだけ流行色を差し色に使うのも手ではあります。

さて今日は、今一番人気の英会話について考えてみたいと思います。

現在、巷の幼稚園・保育所で取り入れて欲しい一番人気は言うまでもなく英会話、と言っても1才児からの英会話といえば、遊びの中に少しだけ取り入れているのが関の山。
2才児からは、もう少し本格的な英会話も可能にはなることでしょうけれど・・・・。

とはいえ、普通の幼稚園・保育所に本格的な英会話を教えてもらおうというのはちょっと虫の良い話かもしれません。
幼稚園・保育所にはそれぞれの役割があるわけですから・・・・・。

本格的に英会話を教えようとする場合は、正確な発音を教えてくれる先生のもとに付けなければかえって後が大変だと聞きます。

私も含めてですが、大学を出たとはいえ殆ど英会話のできない日本人にとって、どれが正確な発音か判断する事は大変に難しいことだと言えましょう。
自身が英会話に自信が持てない場合は、ご近所の評判や英会話の得意な人に判断をしてもらうのも一つの方法のようです。

そんなせいもあってか、よくお子様だけに英会話を覚えさせようとなさる親御様がおられますが、でき得ることならば、お子様だけに英会話を覚えさせようとするのではなく、親御様もご一緒に覚え、ご自宅でも英会話を取り入れていくことが、より確実に身に付けさせる方法だと思います。

毎日、1つずつでも単語を覚えること、繰り返し使うことが覚えた言葉を忘れず、知らず知らずのうちに身に付いていくということでしょう。

世界の標準語である英語が普通に話せたら、どんなに世界が広がることでしょう。
これからの子ども達には本当にもっともっと世界に羽ばたいて行って欲しいものと、私も思いますが、一方で、自分の住む国の歴史・文化・教養も同じく身につけて行って欲しいものと思います。

昨今、先行き不透明なところもたくさんある我が国ですが、先のある子ども達のために、大人である我々がしっかりと道を切り開いていってあげなければならない義務があるのです。

子どもも一個の人格を持った人間です。
決して大人の従属物ではないのです。

子どもが成長し、一人で生きて行かれるようになるまでは、親御様を中心として社会の大人皆の責任であることを、改めて考えていきたいものと思います。

何事も、子どもだけに押し付けることなく、皆で一緒に取り組み、皆で考えて行きたいものです。

これから、ますます寒くなる時期、くれぐれもお身体に気をつけて下さいね。

オフィス 鎌田 代表 鎌田妙子

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元保育園園長、鎌田妙子が、今まで学んできた子育て理論や体験談などをもとに、子育ての悩みどころに対してアドバイスしていきます。毎回身近な事柄をテーマに、子育てアドバイスをお届けしていきますので是非ご覧ください。

<鎌田妙子> 1975年、北海道大学教育学部発達心理学研究室終了、認可施設 財団法人慈愛会保育園園長として9年間勤務。施設型保育の限界を超えるべく1986年独立。当時、日本では珍しいベビーシッター事業を立上げ、現在オフィス鎌田の代表として活躍中。