第9回 愛のカタチ2

皆様 こんにちは!!

大騒ぎで迎えた2000年から、早くも今年は4年目になります。さて、皆様にとって今年は良い年明けを迎えることが出来ましたでしょうか?私鎌田にとりましては、今年は何十年ぶりかの、新しい年明けとなりました。それは、長い間どっぷりと漬かってきた保育・教育一筋の世界から少し外へも目を向けて、今までとは違った角度からお人に関わる仕事を今年から始めようとしているからなのです。

大学の研究室で発達心理学を学び、東京都の認可保育園の園長として助成金任せの経営に携わり、それじゃ不公平だと自力でベビーシッター事業を立上げ、理想論ばかりじゃ人間社会は生きていけないと揶揄されながら頑張りぬいてはきたものの、考えてみればそれってやっぱり単なる自己満足なのかもしれません。

そんなこんなで、自らの生き方を自ら選び、20代から50代半ばまで、あれやこれやとやってきたとはいえ、保育・教育のことしか知らない、まだまだ視野の狭い人生を送ってきたというところから、今年は脱皮をしたいと思っているわけです。

この度ご縁を頂いて、幼稚園ママの皆様に私の心からのメッセージを送らせて頂いて参りましたが、株式会社サマンサの代表取締役社長として皆様に発信させて頂くのは、今月号で終了です。(近日中に新コラムスタート予定です)
今後は、新しい人生を送る中から、皆様方に少しでもお役にたてるような情報と、私の思いを、また新たな形でお伝えして参りたいと思っております。

そこで、昨年皆様にお伝えして参りましたメッセージのポイントをお浚いしてみたいと思います。子どもは一己の人格を持った人間です。しかしながら、子どもの生命が誕生したその時点から、子どもの健康な心と身体を作り、子どもが自立・自活できるようになるまでは、親がその責任を果たさなければならないのです。

親とは、その子どもの父であり、母です。

子どもが成長していく過程には、まずは親、そしてその周辺の大人(お爺様、お婆様等ご親族様やご近所の方々、先生など)お友達、沢山の人間関係があればあるほどその子どもにとっては良い環境と言えます。
昨今のような希薄な人間関係は、子どもの育ちに決して良い影響を与えません。せめて、夫婦は互いを尊重し合い、愛し合って子どもを一人前にきちんと育てていって頂きたいと思います。

愛するということは、盲目ではいけません。愛するということは、相手を受け入れること、その人の身になって何がその人にとって一番良いことなのかを真剣に考えることなのです。

誉めて下さい、誉めて励まして下さい、と私は申し上げて参りました。誉めることは、その存在を認めるということであり、自分を他人から、まして自分の親から認めてもらえるということが、どんなに意味のあることか、ということなのです。

ただ、それは子どもが授かった時からずっと続けて行くから意味があることであり効果があることで、子どもが小学校に入り思春期を迎える頃になって突然始めてもあまり意味がないということなのです。もちろん、迷うこともおありでしょう、間違ってしまうこともあるかもしれません。そうしたら気付いた時点で軌道修正をすれば良いのです。つまり、子育ては気長にやっていくものだということなのです。

ただ、いつもいつでもお子様に目を向け、きちんとやるべきことをやったら誉めて励まして、抱きしめて愛してあげてください。
親に愛されて育ったお子様は、必ずや他人を愛することが出来る人に育っていきます。年の初めに、ご家族全員で今年の抱負を語り合うのも良いですね。

株式会社サマンサ 代表取締役 鎌田妙子
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元保育園園長、鎌田妙子が、今まで学んできた子育て理論や体験談などをもとに、子育ての悩みどころに対してアドバイスしていきます。毎回身近な事柄をテーマに、子育てアドバイスをお届けしていきますので是非ご覧ください。

<鎌田妙子> 1975年、北海道大学教育学部発達心理学研究室終了、認可施設 財団法人慈愛会保育園園長として9年間勤務。施設型保育の限界を超えるべく1986年独立。当時、日本では珍しいベビーシッター事業を立上げ、現在オフィス鎌田の代表として活躍中。