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ひがしやま幼稚園さんのお楽しみ会!

 今回は、目黒区にある「ひがしやま幼稚園」のお楽しみ会で歌わせてもらいましたー♪
 幼稚園に着くと可愛らしい園長先生がお出迎えしてくださいました。会場の壁には『ようこそ とっとさん』と手作りでカワイイ飾りがありました!!みんなが今日のお楽しみ会をすごく楽しみにしてくれているのが伝わってきました。

 最近ちょっと喉の調子が良くなかったので、ちゃんと歌えるのか行くまではすごく不安だったけど、幼稚園に行ってちびっ子達の笑顔を見てたら不安はなくなってしまいました。とにかく「今日の出会いを大切にみんなに楽しんでもらいたい!」っていう気持ちで歌いました。

 心配だった喉もいつもよりハスキーだったけど、なんとか最後まで元気に楽しく歌えました(>_<)  なんとなんと!!みんなすごく喜んでくれて初の2回アンコールをもらい、予定よりたくさん歌わせてもらいました(^O^)みんなで一緒に元気いっぱいに歌ったり、踊ったりしました♪♪  最後に一緒に写真を撮って、とっとのカードを一人一人に渡し、みんなからカワイイお花をもらいました☆ 先生が「とっとさんに花束を渡したい人ー?」って聞いたら全員手をあげて前に出てきちゃった時は、ビックリしたけどほんとに嬉しかったな♪♪「今日の感想を話したい人ー?」って聞いた時も、みんな手をあげてちゃんと感じた事を話してくれました。とっとの作った曲の曲名やどんな曲だったのかも覚えていて、みんなすごく一生懸命聴いてくれてたんだなぁって思いました。  また歌いに行きたい幼稚園が増えちゃいました(o^o^o)「ひがしやま幼稚園」のみなさま本当にありがとうございました!!  ちびっ子達はほんとに素直で可愛くて大好きです☆今度の幼稚園ライブも楽しみでーす(^3^)/ --------------------------------------------------------------------------- 株式会社エートゥーナンバーレコード アーティスト:とっと

東進幼稚園さんで幼稚園ライブ!

 みなさん、こんにちはー!!またまた幼稚園ライブ行ってきました♪
 この間は、千葉県松戸市にある「東進幼稚園」のお誕生日会で歌わせてもらいました(^3^)/

 まずここの幼稚園の特徴は、日本語クラスと英語クラスがあるという事で外国人の先生が何人かいました!英語や中国語、体操のお兄さんもいるそうです☆
 園児の中にもいろんな国のちびっ子がいて、日本人の子も英語を使ってお話したりしていました!
 ライブの時も外国人の先生が盛り上げてくれて、いろんな国の人たちに聴いてもらう事ができました♪みんな手拍子をしながら楽しそうに聴いてくれました♪♪
 ライブが終わった後には、記念写真を撮って一人一人にとっとのカードをプレゼントしました。みんなとっても喜んでくれて英語で「Thank You!」って言ってくれて可愛かったなぁ(o^o^o)

 ここの幼稚園は保育園も一緒になっていて、0歳から5歳までの様々なちびっ子達がいました。いろんな事を教えてもらえて楽しそうな幼稚園でした☆

 次はどんなちびっ子達に会えるのか今から楽しみでーす!!

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株式会社エートゥーナンバーレコード
アーティスト:とっと

第6回 自律の心を育てよう

 入園や入学、進級などで緊張気味だった子どもたちも新しい環境に馴染んでくる頃です。お弁当が始まったり保育参観があったりして、お子さんの様子を改めて知る機会が増えてきますね。

 「うちの子落ち着きがないようだけど大丈夫かしら。」
 「仲のよいお友達はできたのかな。」
 静かな部屋の中でばたばた走ったり、物の扱い方が乱雑になってしまったりするのを見ると、家で「早く、早く」と急かしすぎだったかな、とちょっと反省させられることもあるでしょう。

 モンテッソーリの幼稚園や保育園では、園での生活にある程度秩序ができてくると、静粛練習、あるいは静粛遊びといわれる活動を行います。
 その一つに、線の上をつま先とかかとをつけてゆっくり歩く線上歩行という活動があります。線を踏み外さないようにゆっくり歩けるようになると、傾けるとこぼれるものや、揺らすと音の出るものを持って歩く、というように課題が加わります。子供たちは真剣な表情でこれに参加します。

 バランスを崩さないように、持っているものをこぼさないように、音をたてないように、と自分の動きをコントロールする体験を積み重ねるうちに、子どもの中で育ってくるものがあります。自分の気持ちをコントロールする力、自分の心の中に目をむける力です。
 楽器を奏でたり、スポーツの練習に励んだりする中で自律心が培われるのも、これに通ずるところがあるのでしょう。心と体はつながっているのですね。

 モンテッソーリの園では、自律が求められる約束事がいくつかあります。
始めた活動は終わったら教具を元の場所に戻さなくてはいけませんし、「私もやりたい」と思った子は活動中の子が終わるのを待つ必要があります。
 また私は、子どもが何かの拍子にお母さんが恋しくなっても「お迎えもうすぐよ」というより、少し厳しいようですが「泣いてもいいのよ。でも少しずつ自分で泣きやめる子になろうね。」と、気持ちを切り替えることを促します。

 人格形成の基礎となる幼児期に、自律の心を育てることは、とても大きな意味のあることです。子どもが成長していく一日一日を大切に、一緒に見守っていきましょう。

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WASEDA Frontier Kids Learning Centerアドバイザー野村謡子が園での保育経験を活かし、モンテッソーリ教育の内容を身近な例を挙げながら紹介。家庭で活かせる「モンテッソーリの子どもの見方」をお伝えしていきます。

野村謡子<のむらようこ>
青山学院大学卒。息子の「子どもの家」入園をきっかけに、モンテッソーリ教育に出会う。教師のディプロマを取得後、モンテッソーリ園に12年勤務。現在もWASEDA Frontier Kidsアドバイザーをはじめ、多岐にわたりモンテッソーリ教育に携わる。

みんなの心に楽しい思い出を

 ついに始まりましたぁ?(^O^)/とっとの幼稚園コラム!!!私の歌いに行った幼稚園でのいろんな出来事などいっぱい紹介していきたいと思います☆

 まずは、この間千葉市にある「結城幼稚園」に歌いに行きました♪♪
 この幼稚園は、今年の学年いっぱいで閉園になってしまうみたいでみんなの心に楽しい思い出を残したいという事で呼んで頂きました。
 幼稚園に着くと、とっとの曲が流れていました♪何度も流してくださっていたみたいで、みんなが今日を楽しみにしてくれているのが伝わってきました(;_;)
 園児の人数は少なかったけどみんな元気で、ホールで音のチェックをしていたら気付くと「本物のとっとさんだー!!」って窓からみんながのぞいていました(笑)

 時間になるまで、園長先生やお母さま方とお話していたんですがとっても素敵な方々でお話していたらとっても感動しました。

 今の園長先生が初めてここの幼稚園に来た頃は、園庭に虫がほとんどいなかったそうです。それから、庭にお花やパセリなどを植えて大切に育ててやがてだんご虫やありんこやパセリにもちょうちょが卵を産んで自然に虫がいてお花いっぱいの園庭になったそうです。お話していた机の上には庭に咲いていたカワイイお花が飾られていました☆それで今日は予定していなかった「ありんこ」も歌おうと思いました。
 他にもいろんなお話をしてくださって、私が今日この幼稚園で歌う意味を深く感じました。ほんのわずかな時間でも、子供たちにとっては一生に残る大切な思い出になるかもしれない。この時間にこうして出会えたみんなの心に何かが残ればいいなぁと思いながらおもいっきり楽しみながら歌いました♪♪なんと!アンコールもあって「心の動物園」も歌っちゃいました(o^o^o)

 最後にはみんなからカワイイ折り紙で作ったお手紙の花束のプレゼントももらっちゃいましたー?(^O^)/

 こんなに素敵な幼稚園がなくなってしまうのは、すごく寂しくなりましたがみんなが残りの毎日を大切に過ごしているのがわかりました。思い出はいつまでも心に残りますよね。きっとこの幼稚園のちびっ子達には素敵な思い出がいっぱいあるんだろうなぁ(^-^)

 私の心の中にも大切な思い出になりました。またいつか歌いに行きたいです!!

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株式会社エートゥーナンバーレコード
シンガーソングライター:とっと

第24回 いただきます、という挨拶

生活の四大原則で、一番に「挨拶をする」をあげています。
おはようございます、こんにちは、こんばんは、などの一般的な挨拶、それから、ありがとう、などのお礼の言葉も含まれます。

食事をするときの「いただきます」もこの挨拶に、もちろん含まれます。
幼稚園では給食などの食事を食べるとき、「いただきます」といってから食べます。ご家庭でもそうされていることと思います。

ところが、先日、こんな話を耳にして驚きました。

ある小学校で、「給食費を払っているのに、なぜ『いただきます』といわせなければならないのか」という保護者がいたそうです。費用を払っているのだから、食べて当然ということなのでしょうか?これは違うと思いませんか?

いただきますという言葉、これは、食べ物、つまりお米や野菜や肉などの食材、それらの命をいただいているということなのです。
その命をいただいて人間は生きていくことができるのです。

だから、食べ物に対する感謝の気持ちを込めて、「いただきます」と言ってから食べ、いただいたあとは「ごちそうさまでした」と挨拶をするのでしょう。
生きとし生けるものに対する感謝の心、命への尊厳の心、これを忘れてはいけません。森羅万象すべてのものの「おかげさま」で人間は生かされているのです。
食べ物に対しても、「いただきます」と感謝の心を込めてその命をいただく。

小さなことかも知れませんが、とても大切なことだと思うのです。

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幼稚園ねっとにご登録いただいている幼稚園コラムです。 各幼稚園のコラムを順次ピックアップして紹介していきます。

かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)

みなさんはじめまして(^3^)/

 みなさんはじめまして(^3^)/私はシンガーソングライターの「とっと」です。

 普通のアーティスト活動はもちろん、幼稚園や保育園、病院、ショッピングセンター、お祭、路上ライブなど色んなところで歌っています。

 私が幼稚園で歌を歌うようになったきっかけは、私が通っていた幼稚園で音楽活動が盛んだった事から始まります。そこから歌手になることを夢見て、今こうやって音楽を通じて色々な事を皆さんに伝えようと頑張っています。

 残念ながら最近園児の話題であまり良いニュースが無いですよね。そんな中ちょっとでもみんなが楽しんでくれるような、そんなライブを幼稚園でやる活動を去年から始め、今ではもう60以上の施設で色んな出会いを体験してきました。

 作る歌の内容は「絵本みたいな歌」をイメージして作っています。子供でも聴けて、大人になっても歌詞の内容などを読み取って本当の意味がわかってもらえる・・・そんな歌をイメージしています。

 ここのコラムでは私がライブを行なった幼稚園などでの体験記をレポしていきます!普段とは違った園児のお友達の様子もお届けします。是非お楽しみにー^^

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株式会社エートゥーナンバーレコード
シンガーソングライター:とっと

第5回 自立への第一歩を踏み出そう

 公園の梅の花がほころぶ頃、お子さんの入園や入学を控え、春を心待ちにしていらっしゃるご家庭も多いことと思います。
 そこでこの時期、新しく集団生活に入る前に、ご家庭でぜひとも心がけてほしいことがあります。それは自分の身のまわりのことを、自分でできるように少しずつ環境を整えていくことです。

 これから入園を迎えるお子さんなら、たとえば、朝起きたら顔を洗うこと。お母さんに濡れタオルで顔を拭いてもらうのではなく、自分で洗面台の踏み台に乗ったら、ほっぺたにぴちゃぴちゃと水をつけるしぐさでかまいません。
 子どもの手が届くところにタオルをかけておいて自分で顔を拭くのです。
初めはお風呂で練習したり、洗面台で横にお父さんやお母さんが立ってやって見せたりするといいでしょう。

 パジャマから洋服に着替えるのも、着やすいように服を並べておいて、自分で着られるようにするのです。パンツやズボンの脱ぎ履きから、靴下の脱ぎ履き、それからシャツや上着のボタンを留め外しなど、少しずつ自分でできるところを増やしていきます。
 脱いだものもおかあさんが片づけるのではなく、自分でかごに入れるとか、たたむとかルールを決めておきます。

 出かけるときも、靴を一人ではけるようにしておきたいですね。右左の区別がわかるようにするにはどうすればいいか、かかとをうまく収めるようにどうしたらいいか、お母さんが工夫できるところはいろいろあると思います。

 お子さんと過ごす日常生活の中で、自分で手を動かして身の回りのことを行うことによって、どれだけお子さんが自信をもち、成長していくことでしょう。
 お母さんがそばにいなくても、自分でできるという自信が、集団の中に入っても落ち着いて環境に馴染み、積極的に関わっていくベースとなっていきます。

 今までなにげなくやってきたお子さんの世話を、今度は自分でできるように家庭環境を整えていく。ちょっと寂しくもありますが、これから家庭の一員として、そしてこれからの社会を作っていく一人として、頼もしく成長していってもらわなければなりません。自立への道を歩んでいくお子さんを暖かくサポートしていくために、お父さん、お母さん、その第一歩をどうぞ踏み出していただきたいと思います。

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WASEDA Frontier Kids Learning Centerアドバイザー野村謡子が園での保育経験を活かし、モンテッソーリ教育の内容を身近な例を挙げながら紹介。家庭で活かせる「モンテッソーリの子どもの見方」をお伝えしていきます。

野村謡子<のむらようこ>
青山学院大学卒。息子の「子どもの家」入園をきっかけに、モンテッソーリ教育に出会う。教師のディプロマを取得後、モンテッソーリ園に12年勤務。現在も WASEDA Frontier Kidsアドバイザーをはじめ、多岐にわたりモンテッソーリ教育に携わる。

第22回 『議論』が鼻につく今日この頃。

 テレビなどを見ていると、いろいろな人の会話の中に、「議論」という言葉が多いことが、最近とても気になっています。以前から、なのかも知れませんが、特にここ数年、よく耳にするようになってきたように思えます。

 特に政治家の方々の発言に多い。
 「この問題は、もっと議論をする必要があると思います」
 「議論を深めていくことが大切だと思っています」などなど。

 もちろん、重要な問題について議論することはとても大切なこと、です。議論することなしに、独断専行したり、軽薄な決断をしたりして、政治を進められては困ることもあるでしょう。

 しかし、私は言いたいのです。「何でもかんでも『議論、議論』してもらわなくてもいい。それより拙速で構わないから、即、『行動・実行』してもらったほうがいいこともある」、と。

 私たちが、生きている社会は、何事も議論や相談をしてばかりで進んでいくわけではありません。もちろん、衆知を集めることは大切なことです。でも、「あれこれ考えていても仕方がない。とにかく、すぐやろう!」と、進めていくこともたくさんありますよね。そして、そのほうが結局よかった、ということが多い。

 議論、議論、と、問題と自分の責任を先送りにする、そんな考えが見え隠れしているように思えてならないのです。

 子どもたちにも、みんなで相談して決めることの大切さ、と同時に、自分の責任の下に、決断して、即、行動する勇気をも伝えていきたい、と常々思っています。
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幼稚園ねっとにご登録いただいている幼稚園コラムです。 各幼稚園のコラムを順次ピックアップして紹介していきます。

かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)

第21回 日本の、本当の「和」の心って?

 「和」の心とは、決して確立されたものではなく、どの時代のものとするか、で、まったく異なってきます。
 今、一般に言われている「和」の心は、おおむね室町時代のものになるでしょう。

 応仁の乱で焼け果てた京都の町が再生し、禅の思想が流れ込み、朝鮮半島や中国大陸からの唐物と交じり合い、「わびさび」というひとつの「文化」を作り出した。「妖艶・幽玄・粋・伊達・数寄」もあったけれども、それまでの「もののあはれ」はその中に昇華吸収されていきました。その後、「わびさび」は何百年を経て、さまざまに変容し、時代の波に洗われてきました。

 そして、決定的な二つの出来事が、幸か不幸か、それを確実に変質させてしまう。同時にわれわれ日本人をも変えてしまったのです。伝統はその時点で、不易流行の活力を失い、単なる「鑑賞の対象」となってしまったのです。

 そのひとつは、「明治維新」。西洋列強に対峙するため、維新政府は、日本の伝統を洗練する必要がありました。
 オカルト的なもの、西洋に恥じると感じられる物事、風習、習俗、文化にふたをして、抹殺してしまった。「和魂洋才」という標語のもとに。

 ついで大東亜戦争での敗戦です。GHQの占領政策でさまざまな日本文化が失われ、同時にわれわれ日本人自身が、自ら捨て去っていってしまいました。

 今、われわれは、「和の心」を取り戻そう、としています。ですが、間違っても、ニセモノの評論家や学者や骨董屋や、さまざまな「家元」と称する人たちに、それを求めてはならない。
 その人たちの説く「和」は、偽りの和でしかないからです。

 自らの手で、「和」を取り戻してほしい。答えはみなさんの内にある、そしてそれを子どもたちに伝えていってほしいのです。
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かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)

幼稚園・園関係者 パート2

 安心で安全な幼稚園(保育園でも同じ)づくりを行おうとするとき、最も効果的な方法が人的防犯力だと申し上げました。そしてこの人的抑止力とは、園関係者の皆様の防犯力のことです。
 幼稚園は犯罪弱者と呼ばれる女性の方々が多く勤める施設であり、さらに最弱者である園児がたくさん生活している施設でもあります。そのような施設にあって本当に安全な施設づくりができるのかと思われるかもしれませんが、安心してください。できるのです。

 子どもや女性、高齢者の方々が犯罪弱者と呼ばれるのは犯罪被害の回避法の知識がまったく備わっておらず、さらに抵抗力や防御力がないにひとしいからなのです。先生がたをふくめた園関係者の皆様が「犯罪被害回避法」を身につけ、さらに「防御・撃退法」を身につければ園児たちを守れます。

 それでは、安全な幼稚園づくりの基本、人的防犯力による安全な園づくりの第一段階、危険察知力を備えるということについて解説します。
 まず、幼稚園で発生している犯罪被害の多くは、無人となった園の職員室や園長室への金品狙いの侵入盗のパターンです。ですから、安全な園づくりを行なううえで侵入盗対策は避けて通れない防犯対策ではありますが、ここでは省略します。何故なら、おそらく多くの関係者の皆様は、とりあえず園児を預かっているときの侵入者による被害対策・防犯方法を知りたがっておられるのではないかと思うからです。もし、いやいや、夜間の侵入盗対策も教えてほしいということであれば、機会をみつけてお話したいとおもいますが、とりあえず、ここでは園児がいる時間帯の安全確保、被害回避法についてお話をしておきます。
 まず、幼稚園の安全確保で最もたいせつなことは、幼稚園の敷地内へ入ってこられる訪問者のチェックがどれほどできているかということです。敷地内へ誰かが入ってきたらすぐにわかるように、また誰かがすぐに対応できるような園のシステムになっているでしょうか?この点を必ずチェックしてください。
 もし、敷地内へ誰かが入ってきても誰も気づかない、見えない、知らないような環境ならかなり問題です。なぜかというと、もし、その訪問者が凶器を持って園児や関係者を殺害しようという凶悪な意思を持った人物だったら、何の抑止力もなく園内や室内に侵入されて凶行を許してしまうことになるからです。それこそ池田小事件のような悲惨なことになってしまいます。

 まず、最初に皆様方が備えなければならない防犯力とは、このように危ない状況や場面を早期に発見・察知することのできる能力です。これを危険察知力といい、専門的には体感レーダー(警察関係者は体感治安と呼んでいます)というものです。
 これは、危ない、おかしい、怪しい、変だ、怖いなどという感覚のことで、例えば幼稚園へ入ってこようとする人を見て、危ない、おかしい、怪しい、変だと感じることができるか、見分けることができるどうかということです。難しいと思われるかもしれませんがそれほど難しいことではありません。どういう人が怪しいか、怖いか、危ないか、変かを知っていればいいのです。しかし、先ほどもいいましたが敷地内へ入ってこようとする人物を、園関係者の誰も見ることができない、わからない、知ることのできないような建物の構造やシステムでは園の防犯の最も基本的な早期発見という防犯力の一つが働かないということになります。
 皆様の園はこのように、敷地内に入ってこようとする人物のチェックができるような構造やシステムになっていますか?と聞いたのは以上のような理由からです。次に、建物内へ入ってこようとする人物はチェックできますか?さらに廊下や室内に入ってこようとする人物の発見やチェックはできますか?これができないようでは全く無力で無防備な園になります。
 
 安全な園づくりで最初に行なうべきことは、園の敷地内へ入ってこようとしている人物を誰かが必ずチェックできる、あるいは発見できる、みることができる構造やシステムになっているかどうかを点検してみてください。そして、発見しづらい、見づらい、わかりづらい場所や箇所があるならばそれらを改善する必要があります。監視カメラをつけるとか人感センサー付アラームをつけるなど、最低限の物理的な補強が必要になります。しかし、これらは物理的防犯ではありません。あくまでも人的防犯力を備えるための補強的措置とお考えください。そして敷地内への訪問者(侵入者)の発見やチェック体制ができれば、次は建物内への訪問者(侵入者)の発見やチェック、そして廊下や室内のドア前などでの発見やチェックが可否の点検を行なってください。
 
 園児を預かっている時間帯での安全な園づくりで最も大事なことは、訪問者の早期発見であるということを知っていただければと思います。そして、発見したら瞬時にその訪問者の安全度を判断する防犯力(危険察知力)を身につけていただかなければなりません。この第一段階の防犯力は、何が危ないのか、おかしいのか、怪しいのか、変なのかということを学ぶことです。
 それでは次回に、何が危ないのか、おかしいのか、怪しいのか、変なのかという判断力を身につけるための要点を解説したいと思います。

 それから話がかわりますが、今「いじめ」が大変世の中を騒がせています。でも、いじめはなくなりません。なぜなくならないのか!どうしたらいじめがなくなるのか、やめさせられるのか、など議論が百出していますが、園児や小学校のいじめは簡単に辞めさせられます。それは「いじめと」はどういうものか、そして、なぜそういうことをしてはいけないのかということなどを誰も教えていないからです。これまで学校では「いじめ」に関する指導や教育はタブー視されてきました。要は見ざる、言わざる、聞かざる、知らざるという卑怯な対応で過ごしてきたからです。
 「いじめ」は「8態」と呼ばれる形態があり、この8態を絵に描いてしっかり教えればいいのです。教育関係者に言いたいものです。幼稚園の先生がたを見ならいなさいと、皆様方の園児に対する対応こそ「いじめ」をやめさせるヒントがあふれていると思います。
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・防犯コンサルタント
・日本防犯診断士協会 常務理事

<中山 天(たかし)>
1948年 熊本県生まれ
1977年 東京出版株式会社 常務取締役就任
1982年 東京出版株式会社 代表取締役就任
1999年 社業のかたわら続けてきた自力防犯・犯罪被害の回避力に 関する研究を実践するために会社を自主閉鎖(2006年5 ?6月には再建の予定)日本防犯診断士協会の設立準備を開始
2003年 特定非営利活動法人 日本防犯診断士協会設立 常務理事就任
総合防犯コンサルタントとして、防犯診断士 (防犯コンサルタント)の指導・育成、著述、各種防犯セミナーの講演 などを主な活動としている。
http://www.bouhanshindan.npo-jp.net