第28回 慣用句

数日前の京都新聞に、文化庁の調査として、こんな記事が載っていました。「目立つ誤 慣用句」と題して記されていた記事です。

慣用句の中で、
「上や下への大騒ぎ」と使うと答えた人は59%。
「そうは問屋が許さない」と使うと答えた人は24%だったそうです。

上記、二つ、正しくは
「上を下への大騒ぎ」
「そうは問屋が卸さない」
です。

では、みなさんに質問です。
「役不足」という言葉は、どんな意味でしょうか?

正解は、「本人の力量に対し、役目が軽すぎる」、です。

もう一問。「気が置けない」の意味は?
正解は、「相手に遠慮をしなくてもよい」、です。

いかがでしたか?失礼ながら勘違いをされていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ことわざなども、よく会話の中に出てきますが、私もよく使う「三つ子の魂、百まで」。これは正しいと考えています。

しかし、「好きこそ ものの 上手なれ」ということわざがありますね。でも、「へたの 横好き」というものもあります。両者はまったく反対の意味を表しています。

以前に「問題な日本語」という本がよく読まれましたね。今の若者の間違った言葉の用例が多く紹介されていました。

日本語はとても難しい。そして時代に応じて変わっていくものですが、子どもたちには「正しい」日本語を伝えていきたいものです。

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かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)