Monthly Archives: 3月 2006

第15回 気骨のあるおじさん

 私はテレビをほとんど見ません。ですが、先日、なんの番組だったか、偶然目にして、おもしろいな、と思った場面がありました。

 現在の子どもの問題を取り上げて議論するような内容だったと記憶していますが、あるタレントがこんな話をしていました。

「電車に乗っているとき、化粧直しをし始めた女子高校生がいた。隣に座っていたおじさんが、『人前で化粧なんかするもんじゃないぞ』」とたしなめたそうです。

 私は、「ほぉ、何とそういうことを言える気骨のある人がまだいたんだな」、と感心して聞いていました。すると、そのタレントが続けて「その直後、そのおじさんの携帯電話がなって、『はい、もしもし。あー、いつもお世話になっております…』って」。

 会場も爆笑、私も爆笑、というか苦笑してしまいました。

 善悪、というものの判断は、本当にむずかしいものです。時代の流れ、そのとき、場所、状況によっても、地方、個人によっても違ってきます。

 例えば、車からタバコの吸殻をポイ捨てする人もたくさんおられます。その人が、それを「悪」と思っていらっしゃらないのでしょう。でないと、あんなに堂々と捨てられません。私はよくないことだ、と考えています。

 かくいう私も、知らず知らずのうちに「悪」を行っていることと思います。しかし、自分では気づいていなことも多いと思うのです。

 みなさん自身も、また、子育てについても、善悪の基準を再確認していただくことが大切なことかもしれないな、と思う今日この頃です。

自戒の念も込めて…。

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幼稚園ねっとにご登録いただいている幼稚園コラムです。 各幼稚園のコラムを順次ピックアップして紹介していきます。

かすが幼稚園 理事長・園長 米川安宜
京都市右京区の私立園。園長は同志社大学法学部卒業後、國學院大學で神道学、佛教大学で幼児教育を学ぶ。キリスト教、神道、仏教と三つの宗教の大学で学んだ特異な経験をもつ。「子どもは大人よりも能力が高い」という目で子どもと関わり、子どもの脳の発達にあった教育と、積極的な心構えを育てる新しい幼児教育を行っている。また、「幼児期こそ、しつけの最適期」として、しつけ・礼儀、道徳教育も重視している。 (http://www.kasuga.ed.jp/)

第2回 ライフプランを立てましょう

こんにちは!あさいわかこです。

前回、教育費はトータルすると幼稚園から高等学校までで、700万円?1900万円。
育児にかかるお金、全体としては、食費・被服費など入れるとトータルで、1300万円?3600万円(子ども1人あたり)かかるというデーターもありますよ、ということを書かせていただきました。

子ども2人だと一体どうなるの?!と思ってしまう育児中の私です・・。どうなるの??

しかし!
教育費負担は時期、金額などだいたいの見通しが立ちます。おおまかでよいので、ご家庭でライフプラン表を作ってみてはいかがでしょうか?

知るぽると・金融広報中央委員会(日銀内)ライフプラン表
http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/lifeplan/life02.html#5

資金プランシュミレーションもしてみましょう。
http://www.saveinfo.or.jp/saveinfo_ssl/shikin/kinri_k_menu.htm

何年後にいくらかかるかという目安がでると、今からコツコツと貯めることができます。
親子で将来のために・目標のために一緒に貯めるというのもたのしいですよね。
☆ 毎月、何かの形で積み立て
☆ 学資保険に入る
☆ 毎月、少額ずつで投資運用・・・・・などなど

余裕のあるうちにできるだけ早く準備を始めることが、幸せな将来を送るための一歩となりますよね。

ただ、教育費負担がどこかの地点でしんどいなーと思ったら、なにか対策をしなければなりません。
例えば、
● あきらめる→海外旅行、高級車、高級外食、マイホーム・・
● 学費→奨学金(こどもに将来かえしてもらう)・・
● 見直す→夫婦の生命保険、傷害保険・・・
         などなど・・

どこかで切り詰めないと、いまは子どもが小さいから大丈夫だと思っていても
将来自分たちの老後の資金が圧迫されます。
結局、自立した生活ができなかったり、節約ばかりになったりと
悲しい老後を送ることになるかもしれませんから・・・。

人生の設計図は一人ひとり違い比べることができません。
みんなが買っているから、行っている、入っているからではなく、
家族で考え、プランを立て、デザインし、実行するしかないのです。

もう右肩上がりの時代ではなくなってきたのですから、後悔しないためにいまから実行です。

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あさいわかこ
えっ!!!もっと早く知っていればよかったのにと思うことはありませんか? これからは知ることが、リスクを(だまされない・損をしない)回避することにもなってきます。 身近な暮らしのお金のことを知り、もっとお得に・損をせず暮らしませんか? 「教育資金」、「暮らしに役立つお金のこと(ライフプラン、節約、保険、投資など)」、 「アメリカ・オーストラリアなどの子どもの金の教育(=金融教育)」、「こどもの金銭教育」を楽しくお伝えしていきます。 「どんな時代にも負けない子どもを育てる」をモットーに育児中のキッズマネーエデュケーションアドバイザーです。

第11回 おにごっこ

子どもたちが大好きな遊びの一つに「おにごっこ」があります。

おにごっこの一番初めの形は、「まてまて遊び」などと呼ばれるものです。
まだ、ハイハイの赤ちゃんに、大人も座ったり四つ這いになって、「まてまてまて?」と追いかける振りをすると、赤ちゃんは大喜びで逃げていきます。
捕まえたときには、こちょこちょしたり、もぐもぐ食べる真似をしたりするとさらに大興奮。
また、いかにも捕まえて欲しそうに、振り返り振り返り、逃げたりして、かわいいものです。ハイハイの頃や、ヨチヨチ歩きの頃に、こんな遊びをすると、楽しく自然に運動量が増えるし、何といっても、とても良いスキンシップができるので、ぜひぜひ、やってあげて欲しいなと思います。
2歳頃から、走ることも上手になってくると、ますます子どもは追いかけっこを楽しみます。
よく、園では、「オオカミと子ヤギ(もちろん子ブタでもOK)」「ネコとネズミ」「オバケと子ども」など、簡単な役割を決めて追いかけっこを楽しんでいます。
はじめは、保育者が追いかけ、子どもは逃げるのですが、繰り返すうちに、「ぼくもオオカミやりたいな」という子が出てきたりして、オニ役が複数になっていくこともあります。
追う側、逃げる側、自分の好きな方を選んで、友達や保育者と走り回ることを楽しむのです。

3?4歳頃からは、友だち同士の「おにごっこ」もできるようになってきます。
初めは、もっと大きい子のやるのを見ていたり、真似して走ってみたり、そのうち仲間に入れてもらったりします。
この頃から、おにごっこは、「触られたらオニ」というようなルールのあるものになってきます。
ただ、走り回っていた頃から、ちょっとステップアップしていくのです。ところが、このルールが、すぐに理解できない子もいます。
わかってはいるのだけれど、いざ捕まってみると、どうしてもオニにはなりたくないという子もいます。
つかまった途端に、泣いてしまう子だっています。
みんなで楽しくやっていたおにごっこが、中断してしてしまいます。
逃げ回っていた子どもたちが「どうしたの?」「誰がおになの?」と集まってきます。
泣いている年少クラスの友達を見て、大きい子どもたちは様々な反応をします。
「捕まったら、オニになるんだよ。」と、説明する子。
「泣いたってだめだよ。決まりなんだから。」と、ルールを守らせようとする子。
「小さいんだからさ、しょうがないよ。」と、かばう子。
「これじゃあ、できないよ。さっきの、おには誰?じゃあさ、そこからやろうよ。
小さい子にはタッチしないことにしよう。」と、特別ルールを作ろうとする子。
「○○ちゃん、私の手にさわって。ぽんって、さわって。そうしたら、私がおにだから。ね。はい、さわって。」と、自分が代わってあげようとする子。
・・・・・こうすればいいという、正解はないのです。みんな、それぞれ、素晴らしい。

そして、泣いてしまった子も、それは、とても、良い経験になると思います。
「小さいから」と、許してもらった子は、いつか、自分が大きくなったとき、泣いている小さな子に優しくできる人になれるかもしれない。
どうしてもイヤで、おにごっこの仲間からはずれてしまった子は、少し離れて見てみれば、みんなおにになっても、笑って走っていることに、そのうち気づくでしょう。

私も、保育者になりたての頃は、ルールは守らなければ。自分だけおににならないなんて、わがままな子だなんて、思ったものです。でも、周りの子どもたちの様子を見ていると、そんなにカリカリすることではないんだなと、思えるようになりました。
子どもたちは、案外、臨機応変で、寛大で、遊びは、なるように流れていのです。
泣いていた子も、卒園するまで、ずーっとおにができなくて泣いてるなんてことはなく、友だちを見ながら、どこかでできるようになっていくのです。

たかが「おにごっこ」、されど「おにごっこ」。
子どもたちの心も体も、たくましくしてくれる、なかなか侮れない遊びの一つです。

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元保育士の「ゆっこせんせい」が12年の保育経験を活かして、子供たちとの遊びの中で気づいたこと、発見したことなどを中心にお届けしていきたいと思います。

<さとうゆきこ>
筑波大学心理学専攻、中退。92年、私立保育園就職。勤務しながら、保育士資格取得。0歳?5歳の各歳児の保育に携わる。04年、退職。現在は、HP「ゆっこせんせいのおもちゃ箱」にて、オリジナル手作り布おもちゃを発表し、布おもちゃの素晴らしさを伝えるべく、活動中。7歳と9歳の男の子の母でもある。
HP「ゆっこせんせいのおもちゃ箱」:http://yukkotoy.com/