第6回 ちゃんとできた2

「私は多分、もしあの子が普通の子だったら、放任してしまって、多分ちゃんと子育てしてなかったと思うんです」
 「でも、あの子は、普通よりちょっと手が掛かるから」
 「だからいつもあの子の行動に注意してらいられるんです」
 「そのことについてどう思えるの?」
 「あの子が普通の子より手が掛かるということが良かったというより、あの子に感謝しているんです」

 お母さんが、ここまで言えるようになるまで、
 多分、たくさん涙を流したと思う。
 ここまで受け入れるようになるまで、ちょっと辛い思いしたかもしれない。
 でも今は、子育てを楽しんでいる。
 子どもの変化を、純粋に喜んでいる。
 子どもの存在に感謝できるって素晴らしいと思う。

—————————————————————————
幼稚園や小中学校での講演活動や個人カウンセリングで活躍中の心理カウンセラー、倉成 央がおくるコラム式カウンセリング。 講演現場での出来事やカウンセリングなどの実体験を織り交ぜながら、様々な心理的アドバイスを紹介していきます。

<倉成 央 (くらなり ひろし)>
1963年生まれ。福岡県出身。大学卒業後、経営コンサルタント・企業経営の経験を経て、心理カウンセリングを行なう。認定心理士、産業カウンセラー、日本TA協会会員。個人カウンセリングのほか、福岡や東京で随時開催している集団カウンセリング(ワークショップ)も行なう。「今までに解決しなかった問題が一度でなおった」「別人のように明るく、前向きになったといわれる」など、カウンセリング技術の高さには定評がある。学校施設、企業などにおいて講演活動も活発に行なっている。

不登校・いじめ・母親のストレスなどの子育て問題、恋愛・夫婦関係などの問題、起業におけるモチベーションアップなど、様々な分野で活躍をしています。
倉成 央 著 「ゆるしのメッセージ」