ゆるしのメッセージ

 カウンセリングで毎日多くのクライアントさんたちが楽になっていっています。
 「ゆるしのメッセージ」は、自分を楽にするためのヒントのひとつをまとめたものです。

 ノンフィクッションである「ゆるしのメッセージ」の主人公は、幼稚園の娘と夫の家族構成、ちょっと子育てにイライラを募らせています。娘に対してつい感情的になることもしばしば。そんな自分に少し自己嫌悪も感じています。3回のカウンセリングを経て主人公の美樹は、イライラが驚くほど減り、楽になり、毎日が楽しくなっていきます。
 発売から一ヶ月、現在子育て中のお母さんたちからたくさんの感激のメールを私の元に寄せていただいています。

「ゆるしのメッセージ」
本文 書き出し

 「お母さん、優菜ちゃんを迎えに来てください。優菜ちゃんが泣き止まないんです」
 美樹は娘の優菜が通う幼稚園の先生からの電話に驚き、あわてて家を出た。
 優菜は幼稚園の年長組に通う六歳の女の子である。歩いて三?四分ほどのところにある幼稚園の近くになると、大きな泣き声が外にまで聞こえてきた。園庭に入ると声を張り上げ泣いている優菜の姿が見えた。
 優菜は美樹の顔をチラッと見るとすぐに背を向け泣き続けた。
 「先生、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。いったい何があったのですか?」
 「私たちはみていないのですが、優菜ちゃんはブランコに頭をぶつけたというんです。コブもないし、他の子たちもそんなことはなかったと言うのですが、なにしろ本人がこんなに痛いと泣くものですから・・・」

 他の園児たちも遠巻きに集まり、優菜の様子を覗き込むように眺めている。
 「でも、優菜ちゃんはときどき嘘をつくことがあって・・・」
 そこまでいわれて、美樹は“お母さんの教育が悪いから子どもが嘘をつくのよ”と非難されているような気分になってしまった。
・・・・

このように、幼稚園児を持つお母さん(美樹)と優菜そしてお父さん(良一)の実際にあったお話を書籍化したものです。
ご興味がありましたら、是非書店で手に取っていただければと思います。

次回からは「ゆるしのメッセージ子育て編」を連載していきます。

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幼稚園や小中学校での講演活動や個人カウンセリングで活躍中の心理カウンセラー、倉成 央がおくるコラム式カウンセリング。 講演現場での出来事やカウンセリングなどの実体験を織り交ぜながら、様々な心理的アドバイスを紹介していきます。

<倉成 央 (くらなり ひろし)>
1963年生まれ。福岡県出身。大学卒業後、経営コンサルタント・企業経営の経験を経て、心理カウンセリングを行なう。認定心理士、産業カウンセラー、日本TA協会会員。個人カウンセリングのほか、福岡や東京で随時開催している集団カウンセリング(ワークショップ)も行なう。「今までに解決しなかった問題が一度でなおった」「別人のように明るく、前向きになったといわれる」など、カウンセリング技術の高さには定評がある。学校施設、企業などにおいて講演活動も活発に行なっている。
不登校・いじめ・母親のストレスなどの子育て問題、恋愛・夫婦関係などの問題、起業におけるモチベーションアップなど、様々な分野で活躍をしています。
倉成 央 著 「ゆるしのメッセージ」