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2006年12月11日

第21回 「日本の、本当の「和」の心って? 」

 「和」の心とは、決して確立されたものではなく、どの時代のものとするか、で、まったく異なってきます。
 今、一般に言われている「和」の心は、おおむね室町時代のものになるでしょう。

 応仁の乱で焼け果てた京都の町が再生し、禅の思想が流れ込み、朝鮮半島や中国大陸からの唐物と交じり合い、「わびさび」というひとつの「文化」を作り出した。「妖艶・幽玄・粋・伊達・数寄」もあったけれども、それまでの「もののあはれ」はその中に昇華吸収されていきました。その後、「わびさび」は何百年を経て、さまざまに変容し、時代の波に洗われてきました。

 そして、決定的な二つの出来事が、幸か不幸か、それを確実に変質させてしまう。同時にわれわれ日本人をも変えてしまったのです。伝統はその時点で、不易流行の活力を失い、単なる「鑑賞の対象」となってしまったのです。

 そのひとつは、「明治維新」。西洋列強に対峙するため、維新政府は、日本の伝統を洗練する必要がありました。
 オカルト的なもの、西洋に恥じると感じられる物事、風習、習俗、文化にふたをして、抹殺してしまった。「和魂洋才」という標語のもとに。

 ついで大東亜戦争での敗戦です。GHQの占領政策でさまざまな日本文化が失われ、同時にわれわれ日本人自身が、自ら捨て去っていってしまいました。

 今、われわれは、「和の心」を取り戻そう、としています。ですが、間違っても、ニセモノの評論家や学者や骨董屋や、さまざまな「家元」と称する人たちに、それを求めてはならない。
 その人たちの説く「和」は、偽りの和でしかないからです。

 自らの手で、「和」を取り戻してほしい。答えはみなさんの内にある、そしてそれを子どもたちに伝えていってほしいのです。

投稿者 wow : 2006年12月11日 09:55