第32回 「幼児虐待」

ALOHA! お子さまが幼稚園に入園さらた皆様、ご入園おめでとうございます。
日本では桜も終わり、春の花々が次々と春を謳歌して咲き乱れている頃だと思います。3月の終わりに、私も日本の桜の花を満喫してきました。
ホノルルに戻ると、日本で浴びた小春日和が恋しくなるほど、不順な天気が続いています。

公私共に忙しく、3月号のコラムは休ませていただきました。悪しからず。

今回は余り好ましくないタイトルがついていますが、幼児虐待がアメリカでも日本でも増加している事実をご理解いただくために、そして理解した上でいかに避けられるかを皆様と考えてみたいと思います。

私の小学校1~2年生の頃の記憶に鮮明に残っている、ある出来事があります。
当時、我が家の庭には鶏が放し飼いになっていました。その日、なにか面白くないことがあった私は、飼っていた犬に必要以上に八つ当たりをして、犬のポチは私の側から逃げ出しました。暫くしてポチの行方を捜すと、今度はポチが庭でのんびりと遊んでいた鶏たちを必要以上に追いかけ回していました。いつもは一緒に仲良くしているポチと鶏たちなのに、突然のポチの奇襲に鶏たちはパニックを起こしてけたたましく騒ぎ、ついに屋根の上にまで舞い上がりました。
空を飛ぶ鶏を目撃した私は、唖然となりました。その騒動は、私がつまらぬことに腹を立てて巻き起こした騒動だった訳です。怒りは連鎖反応を起こし、弱いものに向かって発せられる事実を知りました。

3人の子どもの母親である私は、子育ての時期に同じような体験をしたことが幾度もあります。子どもを必要以上に怒る時、自分の心の中に落ち着かない何か気になる要因が必ずあります。自分自身でさえ気ずかないのに、まして子どもが親の心の中まで知るはずはありません。子どもは混乱し、親からの愛情さえ疑います。大人だったら相手の気配を察して言葉のかけ方や気つかいもあるかもしれませんが、子どもはそんな配慮はせずあくまでも自分を守ろうとします。
その結果益々意固地になって反発をしたり、反抗的な態度をとります。
それによって、益々親の感情が逆流すると、今度は態度に現し子どもに手をあげたり物を投げたりする行為に発展するようです。これはまさに「幼児虐待」の始まりです。私は幸いにも、自分の怒りが幼児虐待まで発展したことはありませんが、冷静になると「さっきは何であんなに子どもに怒ったのかしら?」と反省させられることは幾度もありました。他のお母様がたからも同じような体験を良く伺い『眠っている我が子に、ごめんなさい』との愛言葉もありました。

子育てによって生まれるストレスもありますが、他のストレスが幼い子どもにぶつけられるケースもかなり多いようです。ですから、親業の大事な心得の一つに、自分のストレスを自分でコントロールする術を備えなければなりません。
子どもを育てることによって人格が丸くなる(穏やかになる)とは、正にこの結果なのです。

子どもは本来ストレスを吸収してくれる宝物です。子ども達の屈託のない笑い声や素直にキラキラ輝く瞳は、大人の世界の雑事に追われて緊張している親の心に癒しをもたらしてくれるはずです。それにも関わらず、何かの感情のずれから子どもに怒りを抱いた時は、すばやく自分の怒る感情を分析して見て下さい。

その怒りが子どものした行為によって起こったものであるならば、その理由をきちんと子どもに解るように伝えるべきです。このときこそ、物事の善悪の基準を教える良い機会です。その結果、子どもが学び誤ったならば、その謝罪もしっかりと言葉や行動に現して受け取るべきです。

もしも、自分の怒りが子どもではなく他の要因であるならば、子どもに素直に謝るべきです。大人のエゴからこれがなかなか出来ませんが、子ども達にも大人も感情のある人間であることを知ってもらえます。

変化の激しい現代社会は、大人たちにとってストレスの多い社会でもあります。
それ故に、自分のストレス管理は重大責任です。仕事を離れて自分の世界をもつこと。その方法論はこちらハワイでも良く論じられています。
皆様も自分にあった方法を色々とお持ちだと思います。

私ですか? 空を飛ぶ鶏の悲鳴を思い出しては、自分への教訓にしています。
そして、毎日その日に合った(時間、場所、気分などに応じた)ストレス開放法を利用しています。
 
ノブコ タカハシ ムーア

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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア>
関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。
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