第29回 「子どもの叱り方」

ALOHA! 新年おめでとうございます。皆様お元気に新年をお迎えのことと思います。本年もよろしくお付き合い下さいね。

日本では大変な大雪と寒さの冬をお過ごしだそうで、雪害お見舞い申し上げます。

こちらハワイのオアフ島の暮れからお正月にかけては、雨のない毎日でした。昨年、一昨年と大雨続であったのに比べて、静かな年末年始となりました。雨だけではなく、大晦日の爆竹の音と煙も、嘘のように少なかったです。ホノルルに移って12年、こんなに済んだ空気の大晦日の夜は、私にとって初めての経験でした。毎年起こる火災への注意が事前に促された一方、爆竹を祝いの象徴とする文化を継承している人たちが、住民の間から減っている証拠だと私は思います。この近辺にも白人系住民が圧倒的に多くなっているので、彼らのペット達を脅かし、体や環境に良くない煙幕が立ち込める習慣に反対する人たちの声が大きくなったのだと思います。煙害に苦しむ私は、この変化を喜ばしく思っています。

さて最近、ハワイと日本で育った女性から大変残念なお話を伺いました。それは、日本語も英語も堪能なAさんが、日本の電車に乗った時の体験談なのです。若い日本女性が自分の座席の横にバックを置き、目の前に立つ老人に席を譲らなかったそうです。思い余ったAさんは「あなたのバッグをどかして、こちらの方を座らせて上げたらどうですか?」と、言ったそうです。言われた彼女は、無表情でバッグを自分の膝の上に移動し、老人は「すみません」と恐縮しながら座ったそうです。Aさんが日本の友人にその話をしたら「やたら若い人に注意をしない方が良いわよ。後で何をされるか解らないから。」と、言われたとか。

私は日本では様々な職場で働いた為電車通勤の経験は充分にあり、Aさんの体験は私にも馴染みのある日本の車内での光景です。そして残念ながらAさんの日本人の友人のような発言もしばしば聞かされました。でも、あの当時からもう10数年もたっているので、日本社会がもっと風通しの良い社会になったであろうと願っていましたが、、、、、、私の願いは空念仏であったのでしょうか。

若い人たちが簡単に「切れて」しまうのは、幼児期において自分の気持ちをコントロールする術を学んでいないケースが多いようです。子どもの要求をすべて受け入れていると、大人が子どもに使われてしまい、子どもは大人を簡単にコントロール出来ると思い込んでしまいかねません。‘子どもの要求をうけいること=愛情’では決してありません。これは単なる甘やかしです。要求の正当性、必要性、緊急性などは、大人が判断し子どもの判断とずれがあれば教えることが大人の役目であり責任です。確かに、大人が忙しいときに要求されたり、皆と同じでありたいがために要求されたりすると、大人の判断も揺らぐことはしばしばあります。でも時と場合によっては、忙しい自分の手を止めて、子どもの目をしっかり見つめて、子どもの要求を真剣に理解し、的確なる自分の大人としての判断を伝えることは重要なコミュニケーションです。その結果、子どもの要求が受け入れられなくても、大人が示してくれた態度に子どもは愛情を感じ取ります。

こちら多民族社会では様々な人種の親子を見かけますが、人種に関係なく親がしっかりと子どもとコミュニケーションしている場合、自分の要求が思い通りにいかなくても自分の感情を自分でコントロール出来る子に育っていますし、真の愛情が何であるのかを理解し、そして他人との関係にも配慮が出来る子どもになっています。

子どもを恐れる社会とは、実に弱弱しい社会です。言葉を返せば、そのような社会で育つ子ども達は大変気の毒なことに、大人のしっかりとしたリーダーシップ欠如の犠牲者になっている訳です。皆様のお子様はそんな犠牲者の一人にはならないと思いますが、この一年間素敵な親子のコミュニケーションをさらに培って下さいね。
                      
お知らせです。SHIのウエブサイトがリニューアルいたしました。児童書の紹介もありますので、どうぞお訪ね下さい。 http://www.shihawaii.com
ノブコ タカハシ ムーア

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アボカド
ハワイ島(通称ビッグアイランド)の主人が住んでいる家の庭には、アボカドの木があります。朝起きては、熟れて地に落ちたアボカドを拾うのが楽しみです。
拾い損なうと、すぐに虫や鳥に食べられてしまうので、草のかき分けて必死です。
ビッグアイランドからのお土産として、アボカドを持ち帰り、友人知人に配ったら大好評でした。森のバターとも呼ばれるこのアボカド、我が家の子ども達も、パンやクラッカーに塗って塩をぱらぱらとふりかけて食べたり、サラダに刻んで混ぜて食べたり、毎日のように食卓に顔を出しあっという間に食べ終えました。
そういえば、木から落ちたアボカドは、お店で売っている1個$2~$3するアボカドより食べるところも多いし、味もこくがあり、正に森の最高級バターです。
固めならわさび醤油で刺身風に、完熟ならつぶしてトマトや香辛料と混ぜコーンチップスに付けて食べるとメキシコ風になります。それでは、いただきま~す!
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多民族社会ハワイから異文化理解に役立つ情報を発信している スクール ハウス インターナショナルの運営者です。異民族間 結婚の家庭で育つお子さんの生活環境、多民族化がすすむ日本社会 で国際人教育を必要とされている日本の子どもたちの家庭環境を 一日も早く整えるために、自分の体験に基ついて語ります。 ご参考にしていただければ、大変嬉しいです。

<ノブコ タカハシ ムーア> 関東学院女子短期大学英文科卒業後、デンマークのInternational Peoples’ College で 23カ国の学生と共同生活をしながら、国際理解、国際平和を学ぶ。帰国後 民間ユネスコ活動に出会い以来30年間日本社会の国際化の最先端で様々な 国際交流プログラムを企画実施する。1993年3人の子どもたちの学校教育の為 ハワイに移民。同年それまでの体験をまとめた「集まれ!地球の子ども達」を出版。
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