2006年11月28日

幼稚園・園関係者 パート2

 安心で安全な幼稚園(保育園でも同じ)づくりを行おうとするとき、最も効果的な方法が人的防犯力だと申し上げました。そしてこの人的抑止力とは、園関係者の皆様の防犯力のことです。
 幼稚園は犯罪弱者と呼ばれる女性の方々が多く勤める施設であり、さらに最弱者である園児がたくさん生活している施設でもあります。そのような施設にあって本当に安全な施設づくりができるのかと思われるかもしれませんが、安心してください。できるのです。

 子どもや女性、高齢者の方々が犯罪弱者と呼ばれるのは犯罪被害の回避法の知識がまったく備わっておらず、さらに抵抗力や防御力がないにひとしいからなのです。
 先生がたをふくめた園関係者の皆様が「犯罪被害回避法」を身につけ、さらに「防御・撃退法」を身につければ園児たちを守れます。

 それでは、安全な幼稚園づくりの基本、人的防犯力による安全な園づくりの第一段階、危険察知力を備えるということについて解説します。
 まず、幼稚園で発生している犯罪被害の多くは、無人となった園の職員室や園長室への金品狙いの侵入盗のパターンです。ですから、安全な園づくりを行なううえで侵入盗対策は避けて通れない防犯対策ではありますが、ここでは省略します。何故なら、おそらく多くの関係者の皆様は、とりあえず園児を預かっているときの侵入者による被害対策・防犯方法を知りたがっておられるのではないかと思うからです。
 もし、いやいや、夜間の侵入盗対策も教えてほしいということであれば、機会をみつけてお話したいとおもいますが、とりあえず、ここでは園児がいる時間帯の安全確保、被害回避法についてお話をしておきます。
 まず、幼稚園の安全確保で最もたいせつなことは、幼稚園の敷地内へ入ってこられる訪問者のチェックがどれほどできているかということです。敷地内へ誰かが入ってきたらすぐにわかるように、また誰かがすぐに対応できるような園のシステムになっているでしょうか?この点を必ずチェックしてください。
 もし、敷地内へ誰かが入ってきても誰も気づかない、見えない、知らないような環境ならかなり問題です。なぜかというと、もし、その訪問者が凶器を持って園児や関係者を殺害しようという凶悪な意思を持った人物だったら、何の抑止力もなく園内や室内に侵入されて凶行を許してしまうことになるからです。それこそ池田小事件のような悲惨なことになってしまいます。

 まず、最初に皆様方が備えなければならない防犯力とは、このように危ない状況や場面を早期に発見・察知することのできる能力です。これを危険察知力といい、専門的には体感レーダー(警察関係者は体感治安と呼んでいます)というものです。
 これは、危ない、おかしい、怪しい、変だ、怖いなどという感覚のことで、例えば幼稚園へ入ってこようとする人を見て、危ない、おかしい、怪しい、変だと感じることができるか、見分けることができるどうかということです。難しいと思われるかもしれませんがそれほど難しいことではありません。どういう人が怪しいか、怖いか、危ないか、変かを知っていればいいのです。
 しかし、先ほどもいいましたが敷地内へ入ってこようとする人物を、園関係者の誰も見ることができない、わからない、知ることのできないような建物の構造やシステムでは園の防犯の最も基本的な早期発見という防犯力の一つが働かないということになります。
 皆様の園はこのように、敷地内に入ってこようとする人物のチェックができるような構造やシステムになっていますか?と聞いたのは以上のような理由からです。
 次に、建物内へ入ってこようとする人物はチェックできますか?さらに廊下や室内に入ってこようとする人物の発見やチェックはできますか?これができないようでは全く無力で無防備な園になります。
 
 安全な園づくりで最初に行なうべきことは、園の敷地内へ入ってこようとしている人物を誰かが必ずチェックできる、あるいは発見できる、みることができる構造やシステムになっているかどうかを点検してみてください。そして、発見しづらい、見づらい、わかりづらい場所や箇所があるならばそれらを改善する必要があります。
 監視カメラをつけるとか人感センサー付アラームをつけるなど、最低限の物理的な補強が必要になります。しかし、これらは物理的防犯ではありません。あくまでも人的防犯力を備えるための補強的措置とお考えください。
 そして敷地内への訪問者(侵入者)の発見やチェック体制ができれば、次は建物内への訪問者(侵入者)の発見やチェック、そして廊下や室内のドア前などでの発見やチェックが可否の点検を行なってください。
 
 園児を預かっている時間帯での安全な園づくりで最も大事なことは、訪問者の早期発見であるということを知っていただければと思います。そして、発見したら瞬時にその訪問者の安全度を判断する防犯力(危険察知力)を身につけていただかなければなりません。
 この第一段階の防犯力は、何が危ないのか、おかしいのか、怪しいのか、変なのかということを学ぶことです。
 それでは次回に、何が危ないのか、おかしいのか、怪しいのか、変なのかという判断力を身につけるための要点を解説したいと思います。

 それから話がかわりますが、今「いじめ」が大変世の中を騒がせています。でも、いじめはなくなりません。なぜなくならないのか!どうしたらいじめがなくなるのか、やめさせられるのか、など議論が百出していますが、園児や小学校のいじめは簡単に辞めさせられます。それは「いじめと」はどういうものか、そして、なぜそういうことをしてはいけないのかということなどを誰も教えていないからです。これまで学校では「いじめ」に関する指導や教育はタブー視されてきました。要は見ざる、言わざる、聞かざる、知らざるという卑怯な対応で過ごしてきたからです。
 「いじめ」は「8態」と呼ばれる形態があり、この8態を絵に描いてしっかり教えればいいのです。教育関係者に言いたいものです。幼稚園の先生がたを見ならいなさいと、皆様方の園児に対する対応こそ「いじめ」をやめさせるヒントがあふれていると思います。

投稿者 wow : 18:20

2006年10月13日

幼稚園・園関係者 パート1

 このところ忙しくて幼稚園及び園関係者のための防犯についてのお話が遅くなってしまいました。
 それでは早速、幼稚園の防犯の要点についてお話をすすめます。

 まず、幼稚園の防犯には3つのテーマがあります。
1、園内活動中に園児を守るための防犯
2、園外活動中に園児を守るための防犯
3、閉園後の教職員の金品狙い、その他の犯罪被害を防ぐための防犯
この3テーマです。まずは1のテーマについてお話をいたします。
 
 平成13年6月8日、大阪の池田小で刃物を持った男が小学校内に侵入して8人の児童を殺害し、教師を含む15人に重傷を負わせるという惨い事件がありました。
 
 残念ですが、このような惨い事件が幼稚園では絶対におきないという保証ができないほど、現代社会は病んでいると思われます。
 では、このような惨い事件が幼稚園で発生しようとした時、防げるかあるいは被害を最小限限度にできるかと問われると、多くの関係者は不安ではないかと思います。でも、あの事件とほぼ同じ動機による事件が発生したある小学校では、女性教師の機敏な行動で男児2名が頭部に傷を負うという程度で被害を最小限度におさえたのです。
たとえ女性でも、危機的状況下における被害回避法あるいは抑止法を知っていれば、このように被害を最小限度に抑止できるということを証明しています。
 今回はこのような、外部からの犯罪企図者(侵入者)から園児を守るための防犯に絞って解説します。

 まず1つ、幼稚園の防犯には、環境的抑止力、物理的抑止力、他力的抑止力、人的抑止力の4つの方法があります。
 簡単にいいますと、環境的抑止力とは、犯罪企図者が侵入を避ける幼稚園づくりのことです。通行人や近隣の住人などの目が集まっていて、不審な行動をすればただちに通報されそうな園です。このように環境的に犯行を行いづらい園をつくる方法が一つです。この防犯方法は費用はかかりません。だが、地域住人の方々や保護者の方、自治体の支援・協力が不可欠となります。

 次に、物理的抑止力ですが、わかりやすくいいますと、園の敷地を見通しのよい、しゃれたデザインの高さ3メートル前後のフェンスで囲んでしまうというものです。あるいは監視カメラやセンサー付きアラーム、ライト、電気錠をつけるなど防犯設備を備えて守るという方法です。費用のある幼稚園はこの方法でそれなりの効果が得られます。
 しかし、予算がない園や開放的な学習環境を望まれる園には適しません。

 3番目の他力的抑止力とは、早くいえばガードマンを配置するということです。しかしガードマンの配置には費用が莫大にかかります。
 ですから、保護者やボランティアの方々にお願いをして、園内にいてもらうということになります。この方法だと、お金をかからずに犯罪企図者が避ける園づくりができます。しかし、お願いや打ち合わせ、各種費用や保険の整備などそれなりに負担は軽くはありません。

 4番目の人的抑止力とは園関係者自身による防犯力の強化です。実はこの方法がもっとも費用がかからず、時間もかからず、煩雑なお願いや打ちあわせも不要で、すぐにできる防犯法です。そして、最も効果的な抑止力となります。安心・安全園づくりの最も適しています。

 次回からは、この園関係者による幼稚園の防犯力の強化について、解説をしていきます。

投稿者 wow : 09:37