第5回 親子連絡帳のススメ

皆様 こんにちは!!

 今年の夏は、なんだかちょっと変でしたね。過去形にしてしまいましたが、“秋”の気配が漂っていたと思ったら急に暑くなったりという感じでしたものね・・・・。

さて、夏休みは充分に親子で楽しんだり、触れ合ったり、話し合ったりなさいましたか?そんなこと言われたって、毎日の仕事があり、夏休みなんて無かったに等しいのが現実ですよ・・・と、嘆かれる親御様もおられることでしょう。あるいは、この9月から仕事開始を考えているのだけれど、子どもとの時間が取れなくなるのではないかとご心配のお母様もいらっしゃるかもしれません。

今月号では、そんな忙しい親御様とお子様とのコミュニケーションのとり方について、一緒に考えていきたいと思います。

昔(なんて言うと、どれくらい?と思われるでしょうから、団塊世代の人が20歳代だった頃、と具体的に言っておきましょう・・・・)、恋愛をした二人にとってのコミュニケーション手段は、殆どが手紙か、家にたった1台しかない、しかも家族全員が集まるお茶の間の黒い電話機で、家族の目を気にしながら話していたものです。現在のように、メールだ、携帯電話だ、パソコンだ、なんてものは無かったので、それしか方法がなかった、ともいえます。

今日では、恐らく、大半のお宅で家族全員が携帯電話を持ち、電話やメールでコミュニケーションをとっていらっしゃることと思われますが・・・・・。

確かに便利です。
確かに早いです。

でも、前述の時代のように、手紙であれば、自分の字で、自分の文章で、自分の思いを伝えるにはどんな表現が良いかを考えるし、下手な字でも丁寧に書こうという気にもなる、電話なら(まして親や兄弟のいるところ)ちょっとは人の目を気にして、きちんと話そうと思ったり、長電話はできない、という思いにもなり、言いかえれば、社会生活のルールが家庭からきちんと守られていたともいえるのです。特に手紙は、それぞれの直筆なので、個性豊かな文字や文章がいつまでも心に残ります。

メールやパソコンの文字は、誰が打っても同じです。

確かにきれいです。
確かに簡潔です。

でも、訳のわからぬ乱れ日本語が、このあたりから発生したともいえるわけで、この機会に是非見直してみるのも良いのではないかと思うのです。

ここのところ、親子関係がますます希薄になってきているといわれます。友達関係もしかり、社会全体がそういう傾向になってきている事実は否めません。

そこで、幼稚園児をお持ちの親御様とお子様とのコミュニケ-ション手段として、是非お薦めしたいのが、親子連絡帳の存在なのです。

どんなノートでも構いません。親御様とお子様と協力して表紙に絵などを描き<親子連絡帳>を作ります。そのノートには家族全員が、毎日、今日の出来事を書いていきましょう。もちろん、お父様もゴルフで疲れて帰っていらしても、接待やお付き合いでよれよれになっていらしても、必ず書く習慣をつけることです(どんなに短い文章でも良いのです、とにかく必ず毎日書くことです)。

そうすることによって、家族皆がそれぞれの今日の出来事を知ることになり、それをもとに1週間に1度は、家族全員で話し合う、こんな素敵なコミュニケーション方法は他には無いと思いませんか?

お子様にとっては、字を書く訓練にもなり、豊かな表現ができるようにお母様が手助けをなさることで、お母様ご自身にとっても、本を読んだり、字を書く習慣が身についたり、といった効果が期待できます。もちろん、このノートは、家族の絆の証として、世界でたった一つの宝物になるのです。

赤ちゃんの時は日記をつけていた気がするわ・・・・、と、おっしゃるお母様、それはお母様の思いを綴ったお母様ご自身のもの・・・、それはそれで素晴らしいものですが、親子連絡帳は、その時その時の二度と戻れない家族全員のかけがえの無い思い出を綴ったものなのです。是非、お宅でも実践してみませんか?・・・。

株式会社サマンサ 代表取締役 鎌田妙子

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元保育園園長、鎌田妙子が、今まで学んできた子育て理論や体験談などをもとに、子育ての悩みどころに対してアドバイスしていきます。毎回身近な事柄をテーマに、子育てアドバイスをお届けしていきますので是非ご覧ください。

<鎌田妙子> 1975年、北海道大学教育学部発達心理学研究室終了、認可施設 財団法人慈愛会保育園園長として9年間勤務。施設型保育の限界を超えるべく1986年独立。当時、日本では珍しいベビーシッター事業を立上げ、現在オフィス鎌田の代表として活躍中。